2020 Fiscal Year Research-status Report
社会的責任活動の実証研究:企業のミクロ経済学的行動と政策分析
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17K03748
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
作道 真理 筑波大学, システム情報系, 准教授 (70748954)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 環境マネジメントシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は企業・組織における環境マネジメントシステムに関する研究の改訂作業を主に行った。環境マネジメントシステムは複数種類存在するが、例えば、ISO14001は最も代表的な環境マネジメントシステムの規格である。これは、1992年リオデジャネイロで開催された「地球サミット」において、持続可能な経済発展と環境破壊の低減のための国際的なルール作りが提言され、それを受けて、1996年に国際規格として発効されている。環境マネジメントシステムでは、PDCAサイクル(Plan, Do, Check, Action)により、現状を把握し、改善すべき点を見つけ、改善を行い、その取り組みによる結果を検証しながら組織内での環境への取り組みを再構築することにより、「継続的な改善」行うことが最も重要なスキームとなっている。 今年度主に取り組んだ研究は、こうした環境マネジメントシステムが人々の環境配慮的行動にもたらす波及効果を研究している。この研究では日本においてサーベイ調査を実施し、その結果からのデータを用いて実証分析を行っている。分析では、働いている企業・組織で環境マネジメントシステムが導入されているか否かが着目している主要な変数であり、推計にあたっては、この変数に対応する推計結果が環境マネジメントシステムの因果効果を正しく推計できるか否かを検証することが重要となる。今年度は、これまで分析で用いていた操作変数を使用して推定する方法とは異なる幾つかの手法を用いても同様の結果が得られるかの検証を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究結果に関して頑健性を検証し、論文の改訂作業を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
学会および研究会で研究成果を発表する。
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Causes of Carryover |
計画していた出張を取りやめたため経費を繰り越した。繰り越した予算は次年度の学会および研究会参加活動等に充てる。
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