2019 Fiscal Year Research-status Report
消費増税が消費行動に与える影響に関する研究:行動経済学と経済実験によるアプローチ
Project/Area Number |
17K03768
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
高橋 広雅 広島市立大学, 国際学部, 教授 (80352540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀋 俊毅 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (10432460)
竹本 亨 帝塚山大学, 経済経営学部, 教授 (60551512)
鈴木 明宏 山形大学, 人文社会科学部, 教授 (30312721)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 消費増税 / 経済実験 / 参照価格 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの経済実験の成果を「小刻みな税率引き上げが消費に与える影響:くじ消費実験による分析」というタイトルで論文にまとめた。この論文では、一期前の価格が参照価格として今期の需要に影響を与える個別需要関数を用いたモデル分析を行なっている。このモデルでは、価格が変化している状況で購入を何度か連続して行なうと、参照価格が変化していくことから、最終期の価格が同じであってもその価格に至る価格変化が異なると最終的な需要も異なることになる。そしてモデル分析から、次の二つの仮説を立てている。(仮説1)値上げが大きい方が、消費量の減少は大きい。(仮説2)2回の値上げの場合よりも、同額を1回の値上げにした方が、その後の消費量は多い。実験の結果は仮説1については指示されなかったが、仮説2についてはしじされた。この論文を日本経済学会2019年度春季大会で報告した。その後、文献調査を進め論文の改訂を行なった。さらに、価格変化の仕方の違いが財の購入量に与える変化についての経済実験を計画、実施した。具体的には販売価格を下げずに一販売単位の内容量を減らす場合と一販売単位の内容量を変えずに販売価格を上げる場合の違いを見る経済実験を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
参照価格を論じている先行研究が少ないため論文の改訂作業が遅れており、学術誌への投稿が出来ていない。
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Strategy for Future Research Activity |
論文の改訂を進め、学術誌への投稿を目指す。また新型コロナウィルス感染症の問題が解決したら、新たな経済実験も引き続き実施していく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の流行のため、経済実験の実施が出来なくなった。また、報告や研究打ち合わせのために予定していた出張が中止になった。予定していた経済実験を実施していく。
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Research Products
(9 results)