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2019 Fiscal Year Research-status Report

Debt and its Maturity Structure

Research Project

Project/Area Number 17K03819
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

谷川 寧彦  早稲田大学, 商学学術院, 教授 (60163622)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords負債の満期構成 / 負債構成 / 正規化を伴う分析 / Lasso回帰
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、非金融企業が行う負債による資金調達とその満期構成、具体的には銀行借入、普通社債、転換社債型新株予約権付き社債、コマーシャル・ペーパーといった負債構成とその満期構成の決定要因を明らかにし、その決定において資金の「価格」である金利とその他の非価格要因の役割を識別することにより、金融市場における価格メカニズムの働きとその限界、および、金利にもとづいた金融政策の有効性を評価することを目指している。
本年度は、昨年度作成したデータベースに2018年度データを追加し、過年度に実施した短期負債比率を被説明変数とするパネル分析、社債等の増加を1それ以外を0とするダミー変数を被説明変数とするパネル・ロジット回帰分析の頑健性を確認したところ、推定された係数の有意水準が大きく変わるなど安定していないケースが発見された。
そこで機械学習の分析手法を取り入れ、モデル推定に使うデータと予測に使うデータを分けて2/5/10分割による交差検証を行なうとともに、モデル推定に用いたデータに過学習(過剰適合)しないように、複雑なモデル構成にペナルティーを与えるLasso回帰分析を用いてモデル選択を行った。その結果、短期負債比率が時系列上減少している傾向は依然として頑健であり、現金および預金/総資産比率は短期負債比率に対して統計的に有意なマイナス効果を持つが、有形固定資産/総資産比率は統計的に有意なマイナス効果はないという結果が得られた。社債増加ダミーを被説明変数とするLasso ロジット回帰分析では、2分割の交差検証ではパネル・ロジット回帰分析と説明変数の有意性に違いはでなかった。5/10分割の交差検証では推定値を得る収束計算に時間がかかり設定した打ち切り回数上限で止まったケースがいくつか見られたものの、収束した場合はパネル・ロジット回帰分析とおおむね説明変数の有意性に違いがでなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

今年度行ったデータ分析からは、多種多様な変数(特徴量)と負債構成および負債の満期構成との関係を統計的に明らかにするためには、機械学習分野で使われている手法が有効であるという感触を得た。数値以外の非伝統的なデータも使って深層ニューラルネットによる分析を進めたいが、それには高速な演算処理能力をもつ計算機が必要である。2019年年末より検討を始めたが、新型コロナによる影響で選定が遅れた。

Strategy for Future Research Activity

強力なGPUを備えた計算機は発注してあり、6月下旬には納品される予定である。CNN、RNNなどの深層ニューラルネットワークを用いた分析(機械学習)を行なって、頑健性の高い分析を行う。

Causes of Carryover

新型コロナのため、高速な演算処理能力をもつ計算機の選定と発注が年度内に完了しなかったため、次年度使用額が繰り越された。2020年度初めに既に計算機は発注済みであり、国内外への移動の激減により旅費の支出が減る以外は、問題なく支出できる。

URL: 

Published: 2021-01-27  

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