2020 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative development of weaving districts in modern Japan
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17K03840
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
橋野 知子 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (30305411)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 産地 / 産業集積 / 織物業 / 技術導入 / 技術選択 / 生産組織 / 数量経済史 / 比較産地発展論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度のリヨンでの調査や研究報告にもとづき、近代西陣における「産地」としての発展に関して、数量的・定性的資料の整理ならびに論文の作成に従事した。西陣の機業や組合を訪問し、技術的な問題について不明な点をインタビュー調査する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大のため本年度は見送った。 また、2020年夏にパリで開催予定の国際経済史学会(World Economic History Congress)に参加し、19-20世紀の絹の生産・消費を世界的なパースペクティブで分析する共同研究のパネル・セッションで報告予定だったが、そのプレ・ワークショップ(於・リヨン第二大学)も含め、延期となった。2022年のWEHC開催に向けて、おそらく2021年度に動きがあると思われる。 以上の理由もあり論文の完成が遅れてしまったが、“From Lyon to Kyoto: Modernization of Traditional Silk-Weaving District in Japan, 1887-1929.”を'Centuries of Cloth: Historical Approaches to the Story of Textile’というテーマのワークショップ (Economic History Society と Royal Historical Societyによる)で報告し、今後の課題を得たことは大きかった。2020年度内には終わらなかったが、ディスカッション・ペーパーの原型が仕上がり、2021年6月には、社会経済史学会で報告予定である。 西陣研究の継続が本年度の主な課題だったが、同時に1900-1920年の福井の個別企業に関するデータの整理を終え、分析・論文の執筆を進める準備は整った。桐生、福井、西陣に関して、同時期の発展の在り方については、一通り把握できた。
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Research Products
(3 results)