2021 Fiscal Year Research-status Report
米国における銀行破綻処理手法の発展に果たした州法預金保険制度の歴史的意義
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17K03851
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Research Institution | Yamanashi Prefectural University |
Principal Investigator |
黒羽 雅子 山梨県立大学, 国際政策学部, 名誉教授 (50330733)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 米国州法預金保険制度 / ポピュリズム / ポピュリスト / アメリカ銀行家協会 / 米国郵便貯金銀行 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も海外調査が実施できなかったため、ネブラスカ州における州法預金保険制度の成立とポピュリスト運動との因果関係と、ポピュリズムの生んだ州法預金保険制度運営上の問題点とを析出することに注力した。具体的には、米国農民運動研究史のサーベイを文献調査により行い、ネブラスカ州をはじめとする農民運動とりわけポピュリスト運動の実態を19世紀末から20世紀にかけてのネブラスカ州内の市町村や郡をカバーするローカル新聞の記事の分析等により浮き彫りにする作業を行った。 上記米国農民運動研究史のサーベイは、米国を中心とする海外の研究については、オンラインデータベースによる論文入手や古書等の購入により、日本における研究については、国立国会図書館およびオンラインデータベースによる論文入手や法政大学図書館からの図書の借り受け、新刊書・古書の購入により入手した資料を利用した。ネブラスカ州内のローカル新聞については、Nebraska.Newspaperというオンラインの新聞検索サイトやネブラスカ州立歴史協会の遠隔複写サービスを利用し、資料を入手した。 その結果、本年2月に「州法預金保険制度の成立とポピュリスト運動 ー米国ネブラスカ州の場合」と題する論文を書き上げ、『千葉経済大学 千葉経済論叢』第66号に発表されることとなった(22年5月末予定)。 当該論文は、紙幅の関係で、本年度研究の全体を反映できていないため、これを補完する論文を現在執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
海外調査が実施できないため、資料や情報の入手に時間がかかったり、一次資料の再確認ができていないものがあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も海外調査がスムーズにできるという確証がないので、ひとまず、本年度をもって本研究のまとめを行い、本研究期間終了後に書籍の出版をするための原稿(成果報告書として提出する)を仕上げることに注力していく。 、
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Causes of Carryover |
新型コロナ関連の渡航制限のため、今年度も海外調査が実施できず、もっぱら国内における文献調査及び海外機関とのやり取りによる資料調査を実施したため、渡航費等の支出がなかったため。
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