2020 Fiscal Year Research-status Report
17-19世紀におけるヨーロッパ繊維産業の繊維横断的研究
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17K03858
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
竹田 泉 成城大学, 経済学部, 教授 (20440216)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 繊維産業 / アイルランド / リネン / イギリス産業革命 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナ感染拡大の影響を受け、2019年度末から引き続き2020年度も、予定していた海外資料調査(イギリス、アイルランド、ベルギー、フランスなどでの史料文献、および織物調査)をおこなうことができなかった。しかし、2021年度にこの延期している調査を行えるかどうかも不透明な状況にある。状況を見ながら他の活動に代替することも考えている。 よって、今年度の研究活動は限定的なものにとどまった。実際におこなった活動は次のとおりである。第1に、18世紀アイルランドのリネン業の実態と振興政策の背景にある思想について明らかにするために、製造業者や商人の書簡や出版物を整理し調査をおこなった。また、その途中成果として論文を発表し、18世紀中頃のアイルランドのリネン業政策が、社会政策的思想と関連していた点を議論した。 第2に、18世紀アメリカの奴隷衣服用の布生産についての共同研究に参加し、アイルランド・リネン業を担当した。18世紀のアメリカには、ヨーロッパ各国、各地域の繊維産業がアメリカに織物を供給したが、そのなかでアイルランドがどのような役割を果たしたかについて分析・考察をおこなった。この成果として、現在論文を執筆中である。 第3に、研究会を開催した。そこでは、経済史・歴史系研究者による研究報告や、研究書の分析などをおこなった。この研究会活動は、本研究の先行研究調査に貢献するものとなった。具体的には、上の第1、2の研究へとつながった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染拡大の影響で、海外資料調査が実施できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
海外調査に関しては、新型コロナの影響で、今後の予定が立たない状況である。他の活動でどのように代替できるかを検討する。 打ち合わせや研究会をオンラインで開催する。
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Causes of Carryover |
2019年度末と2020年度に計画していた海外調査が、新型コロナ感染拡大のため、遂行できなかったため。
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