2019 Fiscal Year Research-status Report
Restructuring supply chains and deploying servicizing
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17K03878
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松尾 博文 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (50312814)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | サプライチェーン・マネジメント / サプライチェーン戦略 / グローバル調達 / サービサイジング / 企業連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は,第一の研究課題のグローバル・サプライチェーンの再編成の研究に関して,ペンシルバニア大学、スタンフォード大学、ジョージタウン大学、ワシントン大学セントルイス、サンタクララ大学、WHU、神戸大学の日米欧の7大学の共同で、令和元年9月27日にGeorgetown University において、ワークショップ、”Global Supply Chain Strategies: How to Survive and Prosper in a Trade War”を開催した。参加者は共同研究を行っている7大学の研究者とUS Chamber of Commerce,並びに、Cisco, HP, Henkel等9社サプライチェーン・マネジメントの統括者からなり、貿易政策変更のサプライチェーン・マネジメントへの影響、サプライチェーンの再構成を含めた対処法について、欧米産業界のからの意見徴収と意見交換・討議を行った。また、グローバル・サプライチェーンにおける、キャパシティリスクの水平的かつ垂直的共有に関する論文が、The Journal of Japanese Operations Management and Strategyに、査読プロセスを経て、出版された。 第二の研究課題であるサービサイジングの展開の研究に関しては,高温補充部品の長期保守契約に関する連携モデルの研究をワシントン大学セントルイスと香港城市大学との共同研究の成果を論文“Long-term Service Agreement in Electricity Supply Chain with Renewable Energy Penetration”としてまとめ、Manufacturing and Service Operations Management誌に投稿し、現在、改訂中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第一の研究課題のグローバル・サプライチェーンの再編成の研究については、Global Supply Chain Benchmark Studyの共同研究の結果を論文としてまとめ、オペレーションズ・マネジメントのトップジャーナルであるManufacturing and Service Operations Managementで出版し、第一目標は達成できた。同じ研究チームで、第2段階の研究課題として、貿易政策の変更とその不確実性にサプライチェーン・マネジメントの側面からどう対応するかについて、上述のGeorgetown Universityでのワークショップからのインプットも考慮して、サーベイリサーチの内容と実施方法を討議した。 第二のサービサイジングの展開の研究については、長期保守サービス契約のデザインを,企業連携におけるリスクとリターン共有の問題として捉え、不確実性のもとでの投資リスクに関するゲーム理論の問題として定式化し、その解を導出する方法を論文としてまとめ、Manufacturing and Service Operations Managementに投稿し、改訂中である。
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Strategy for Future Research Activity |
グローバル・サプライチェーンの再編成の研究課題について,Global Supply Chain Benchmark Studyの第一段階の調査研究の成果は論文として学術雑誌に出版された。令和元年では、貿易政策と関税にかかわるルールの変化とその不確実性にSCMの側面からどう対応するべきかという新規の実践課題が重要になってきていた。さらに、令和2年になるとCOVID-19の感染拡大にともなう、グローバル・レベルでの生産停止とサプライチェーンにおける物流の寸断と停滞という重大な問題が起こり、7大学の共同研究グループで、2つの視点でサーベイ調査研究を進める予定である。 サービサイジングの展開の研究に関しては,ワシントン大学セントルイスと香港城市大学との共同研究として進める。高温補充部品の長期保守契約に関する連携モデルの研究をまとめた論文を学術雑誌に投稿し、現在改訂中であり、その採択を目指す。 令和2年度は,私がSteering Committee Chairを務めるThe 6th World Conference on Production and Operations Management 2020を11月に奈良で開催する予定であった。しかしながら、COVID-19感染拡大のために、令和3年9月にその開催を延期した。したがって、本研究プロジェクトの最終成果発表は、令和3年度に延期することとする。令和2年度は、国内学会で成果発表を行う。また、渡航が可能になれば、ワシントン大学セントルイスでの共同研究のための旅費が必要となる。また、国内でのインタビュー調査、サーベイ調査の経費が必要である.
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Causes of Carryover |
令和元年度に予定していたワシントン大学セントルイスへの旅費は、COVID-19感染拡大のため執行できなかった。さらに、令和元年度に予定していたインタビュー研究とサーベイ研究については、Georgetown Universityで実施した国際ワークショップでの情報収集と意見交換をもとに、民間会社と共同で実施することで進めていたが、途中でその計画が白紙になり、7大学の共同サーベイ研究として実施することに変更した。それに伴い、インタビュー研究とサーベイ研究は次年度に延期されて、それに伴う出費が発生しなかった。
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Research Products
(6 results)