2020 Fiscal Year Research-status Report
Restructuring supply chains and deploying servicizing
Project/Area Number |
17K03878
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Research Institution | Okayama Shoka University |
Principal Investigator |
松尾 博文 岡山商科大学, 経営学部, 教授 (50312814)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | サプライチェーン・マネジメント / サプライチェーン戦略 / グローバル調達 / サービサイジング / 企業連携 / Covid-19 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は,第一の研究課題のグローバル・サプライチェーンの再編成の研究に関して,ペンシルバニア大学、スタンフォード大学、ジョージタウン大学、ワシントン大学セントルイス、サンタクララ大学、WHU、神戸大学の日米欧の7大学で平成26年度より進めてきたGlobal Supply Chain Benchmark Study共同研究の成果である2番目の論文が、Management and Business Reviewにおいて採択された。当該論文では、直近の課題であった貿易政策と関税にかかわるルールの突然の変更、また。自然災害等がもたらすサプライチェーンの寸断とその不確実性にSCMの側面からどう対応するべきかを論じた。サプライチェーンのレジリエンスを高めるために克服しないといけない課題、レジリエンスを高める方法をグローバル・サプライチェーンマネジメントの先端企業の担当者にインタビューすることによりまとめたものである。さらに、European Council on Foreign Relationsが主催する、令和3年1月に開催されたJapan-Europe Forum 2021のEurope & Japan and Supply Chain Resilienceセッションにおいて、サプライチェーンのレジリエンス戦略について、招待講演をした。 第二の研究課題であるサービサイジングの展開の研究に関しては,高温補充部品の長期保守契約に関する連携モデルの研究をワシントン大学セントルイス、ワシントン州立大学、浙江大学との共同研究として進めた。研究成果を学術雑誌に投稿し、その査読結果の修正要求に基づき、OEMが電力会社に提示する長期保守サービス契約を最適に導出するモデルについて、実践におけるモデルパラメターをより忠実に反映する形で改良中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第一の研究課題のグローバル・サプライチェーンの再編成の研究については、Global Supply Chain Benchmark Studyの共同研究の結果を論文としてまとめ、オペレーションズ・マネジメントのトップジャーナルであるManufacturing and Service Operations Managementで出版し、第一目標は達成できている。同じ研究チームで、第2段階の研究を、貿易政策と関税にかかわるルールの変更とその不確実性にSCMの側面からどう対応するべきかという課題にフォーカスし、その結果を欧米の主要ビジネススクールが中心となって創設された、実務家と研究者の両方を対象としたManagement and Business Reviewに投稿し、査読後、採択された。サプライチェーン寸断の主要因が令和2年度に、貿易政策・関税のルール変更から、Covid-19に移行したので、Covid-19のサプライチェーンマネジメントの影響に焦点を変えて、グローバル・サプライチェーンマネジメントの先端企業の担当者へのインタビューをオンラインで実施した。現在、そのインプットをもとに、サプライチェーンのレジリアンスを高める方法について議論を行っている。 第二のサービサイジングの展開の研究については、長期保守サービス契約のデザインを,企業連携におけるリスクとリターン共有の問題として捉え、不確実性のもとでの投資リスクに関するゲーム理論の問題として定式化し、その解を導出する方法を開発した。研究成果を学術雑誌に投稿し、その査読結果の修正要求に基づき、OEMが電力会社に提示する長期保守サービス契約を最適に導出するモデルについて、実践におけるモデルパラメターをより忠実に反映する形で改良中である。
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Strategy for Future Research Activity |
グローバル・サプライチェーンの再編成の研究課題については,Global Supply Chain Benchmark Studyの第一段階のサーベイ調査研究の成果は論文として、学術雑誌に出版された。第2段階の研究課題として、貿易政策と関税にかかわるルールの変化とその不確実性にSCMの側面からどう対応するべきかという実践課題については、インタビュー調査をもとに論文として投稿し、採択された。 サプライチェーン寸断の主要因がCovid-19に移行した現在、第3段階の研究課題として、それに伴うグローバル・サプライチェーンの再編成について、欧米日の主要企業の担当者へのインタビュー調査をオンラインで実施した。調査結果については、現在、研究チームがオンラインで議論を重ねている。さらに、今年度中に実務家と議論するオンラインのワークショップを実施する計画である。この第3段階の研究成果は、学術雑誌に投稿する予定である。 サービサイジングの展開の研究に関しては,国際共同研究として進め,高温補充部品の長期保守契約に関する連携モデルの研究の論文をまとめ学術雑誌に投稿したものに対する、査読結果の修正要求をみたすように研究を進めている。 令和2年11月に,私がSteering Committee Chairを務めるThe 6th World Conference on Production and Operations Management 2020を奈良で開催する予定であった。しかしながら、COVID-19感染拡大のために、令和3年9月にその開催を延期し、さらに令和4年8月にその開催を再延期することになった。したがって、本研究プロジェクトの最終成果発表は、令和4年度に延期することになる。
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Causes of Carryover |
Covid-19の感染拡大と海外渡航の禁止にともない、令和2年度に予定していたワシントン大学セントルイスへの旅費は執行できなかった。また、国内の学術会議もオンライン開催となり、旅費と参加費に対して、出費する必要がなくなった。本年度は、オンライン会議の増加と私の研究環境におけるIT設備の老朽化に対処するために、コンピュータと周辺機器を整備する必要がある。また、令和3年度後半に期待できるCovid-19の感染収束に備えて、研究旅費を確保しておく必要がある。
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Research Products
(4 results)