2017 Fiscal Year Research-status Report
エクイティ文化に基づく東北復興ビジネス・プラットフォームの構想と実現に関する研究
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17K03883
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
藤原 正樹 宮城大学, 事業構想学群(部), 特任教授 (50553856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 昌宏 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (00151184)
高力 美由紀 宮城大学, 事業構想学群(部), 教授 (60553857)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | プラットフォーム / エクイティ文化 / 東北復興支援 / 中小企業 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は本研究の初年度であり、(1) 研究課題に関連する過去の基本的文献、調査資料の分析とそれに基づく理論的な検討、(2) プラットフォーム・ビジネスに取り組んでいる企業団体へのヒアリング調査、(3)東日本大震災被災地である宮城県の水産加工中小企業との販路開拓に向けた実験プロジェクトの実施、の3点を行った。 (1)では、エクイティ文化とプラットフォーム・ビジネスに関連する基本的文献の調査と理論的な検討を行った。(2)では、プラットフォーム・ビジネス企業団体事例研究として、京都試作ネット、京都試作産業プラットフォームを運営する京都試作センター株式会社へのヒアリングを実施した。また、宮城県の株式会社GRAの新産業育成に向けた取り組み事例の調査を実施した。(3)では、宮城県南三陸町の水産加工業である株式会社ヤマウチとの共同プロジェクトを構築し、新たな水産加工品の商品開発と販路開拓に向けた取り組みを行った。また、これらの研究成果に関する2回の学会発表を実施した。 本研究の目的は、東日本大震災被災地中小企業と全国の消費地企業が、継続的に取引を行う「東北復興ビジネス・プラットフォーム」の具体的内容(ビジネスプラン)を提案すると共に、その有効性と実現可能性を定量的な方法で示すことである。そのために、中小企業のプラットフォーム・ビジネスの成功要因を明確にする。さらに、被災地企業の復興に向けた志(こころざし)をもとにした取引企業間の信頼関係や企業と消費者との間の絆がどのように構築され、強化されていくかを理論的に整理し、志(こころざし)や絆の大きさについて金銭的に換算して定量的に示す。本年度はこの研究の初年度であり、理論的な前提条件の整理に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
この1年間の成果として、第1にプラットフォーム・ビジネス関連する文献と事例調査により、プラットフォーム・ビジネスの特性とその成功要因については理論的に整理することが出来た。他方で、エクイティ文化については関連する文献が不足しており、十分な理論的整理を行うことが出来ていないため、今年度の課題として残った。 第2に、地元宮城県の水産加工中小企業との共同プロジェクトを通じて被災地と消費地をつなぐ販路開拓の検証を行った。当初予定にはない取り組みであったが新販路開拓のビジネスプランを検討するうえで有効な取り組みであった。 本年度の取り組みを総括すると、「東北復興ビジネス・プラットフォーム」構想のための理論的な調査はある程度進めることが出来たが、新たなプラットフォーム実施に向けた課題、対応策の検討にまでは進めていない。当初の研究計画からは、やや遅れが出ている段階である。今年度以降の研究計画を見直し、期間内に研究を終了すべく実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の予定は、 (1) 前年度に続き文献等による理論的検討、および、被災地・全国でのヒアリング実施 (2) 「東北復興ビジネス・プラットフォーム」を構想し、想定される課題の対応策を示す。 この2項目を軸に研究を進める。 当初計画で予定していた「(3) 有効性検証のため、全国の企業団体、一般消費者へアンケート調査(ウェブ調査)を実施する」、については平成31年度前期実施に変更する。今年度は、東北復興ビジネス・プラットフォームの構想立案に注力し、その実現可能性を明確にしていく。
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Causes of Carryover |
ノートパソコンなど設備備品の購入が予定より安価に購入出来たこと、ヒアリング調査の回数が予定より少なかったことが理由である。今年度の研究に必要な追加備品の購入、ヒアリング調査の旅費に充当する予定である。 今年度の予算使用計画は、(1)理論的検討をさらに進めるための文献購入、設備備品購入、(2)東日本大震災被災地・全国の企業団体へのヒアリング調査継続のための旅費交通費、への支出が中心となる。当初今年度に予定していた全国企業団体・一般消費者へのアンケート調査(ウェブ調査)は平成31年度前期実施に変更したため、ウェブ調査実施委託費用も来年度に繰り越す予定である。
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Research Products
(2 results)