2020 Fiscal Year Research-status Report
Management Based on Caring: Research on the Significance and Current Situation of Business for Society-type Business
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17K03894
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Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
潜道 文子 拓殖大学, 商学部, 教授 (60277754)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ケアの倫理 / 徳倫理 / 倫理的消費 / 働き方改革 / フロー体験 / モンドラゴン協働組合企業体 / コミュニティ・キャピタル / アクターネットワーク理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、ケアの倫理でもその特徴のひとつである「関係性」を基盤とした人や社会、ビジネスのあり方を中心に、Business for Society型ビジネスの様々な形について研究を行った。 『文化・聚落・共有財:環境變遷下之永續發展』は、数年間、台湾の台北大学、韓国の済州大学、そして、日本の他大学の研究者と共に研究してきた、東アジアの価値観に基づく新たな視点やソーシャル・イノベーションに関する研究成果である。筆者は、日本における地方創生のモデルのひとつを、コミュニティ・キャピタルの観点から分析した論文を執筆した。 また、資本主義社会のサステナビリティを考察するにあたり、そのオルタナティブとしての協同組合という仕組みと理念を軸とし、スペインのモンドラゴン協同組合企業体の1組織である、モンドラゴン大学における、グローカルな視点をもつ起業家育成教育について、人間性の尊重と徳倫理の視点から考察した。 その他、企業、NPO・NGO、地域のビジネス、地方政府などの関係性から生まれたボルネオの自然や野生動物保護とビジネスの双方に価値を創出するイノベーションを通じたビジネスのあり方について研究を行った。 加えて、パンデミック下における働き方改革の課題について報告、およびマレーシア国際イスラム大学(International Islamic University Malaysia)主催による「ポストパンデミック時代における消費主義についての円卓会議(Round Table Discussion on Consumerism in Post-Pandemic Era)」のオンライン会議において、日本のエシカル消費の現状と課題について報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パンデミックの中、報告機会を得ていた国際学会、そして国内学会での研究報告大会がキャンセルとなったが、研究成果報告の機会としては、論文執筆やオンラインによる報告を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、オンラインでの国際学会や国内の学会大会などへより積極的に参加し、論文執筆にも十分、時間を投入していきたい。また、次の段階の研究への橋渡し的なテーマの文献研究や調査も進めたい。
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Causes of Carryover |
海外で開催される国際学会での研究成果の報告や大会参加を予定していたが、新型コロナウイルスの影響により、開催が中止となったりオンラインでの開催となったりしたことによる。今後、文献の購入、および可能な場合、国内外で開催される学会大会での研究報告を行うための費用として使用する予定である。
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Research Products
(6 results)