2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidating the Organizational Information Using Capability of Building Customer Trust Using Social Media
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17K03909
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
古賀 広志 関西大学, 総合情報学部, 教授 (20258312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳原 佐智子 富山大学, 学術研究部社会科学系, 教授 (40262505)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 顧客情報 / ICT / 組織能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,「顧客の行動履歴の取得と活用に対する情報倫理的課題(監視社会)の二面性に対応できる組織能力の解明」を目指している,とくに,チェイサー・バーナードの「顧客もまた組織成員である」という組織観に注目することで,顧客情報の活用を「誘因ー貢献モデル」の視点から検討することを課題にしている. 当該年度は,コロナ禍で研究が進まない中,改めて注目を浴びる「テレワーク」に注目し,顧客行動でなく組織成員の行動履歴の取得と活用に対する情報倫理的課題(監視社会)を解消するための組織能力の解明を試みることとした. その結果は,日本情報経営学会第83回全国大会にて統一論題(後に大幅な改訂を行い,関西大学総合情報学部の紀要に掲載された)として報告した.そこでは,情報活用における情報通信技術(ICT)の組織的意義というべき特徴を明らかにした.具体的には,顧客の行動情報や組織成員の行動履歴などの情報を可視化することで,対象業務とその背景情報を意識させるというICTによる「気づき」の機能である. また,プライバシーを巡る倫理問題については,10月に松山で開催された国際会議MISNC2022(The 9th Multidisciplinary International Social Networks Conference)にて報告を行った. ところで,顧客情報活用能力は組織的実践を通じて創発的に醸成される側面を持つと考えられる.この点について,広義の情報活用能力の創発性について,上記 MISNCにて報告することができただけでなく,同報告を改訂して投稿したところ,The Review of Socionetwork Strategies誌に掲載された.最終年度内に査読あり英文誌に2本の論考が掲載されたことで十分な研究実績をあげることができたと考えている.
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Research Products
(16 results)