2018 Fiscal Year Research-status Report
日本企業の人事部門と雇用慣行の変化に関する実証研究
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17K03923
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
島貫 智行 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 教授 (40454251)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 人事部門 / 地位 / 機能 / 組織構造 / 雇用慣行 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目となる平成30年度は、①文献レビュー、②人事部門の地位に関するデータベースの整備、③人事部門の組織構造に関するデータベースの構築、④人事部門の地位・組織構造・機能に関する質問票調査を実施した。具体的には以下のとおりである。 ①文献レビュー:人事部門の企業内地位に関して、欧米の研究を中心に文献レビューを継続し、企業内地位の概念、人事部門の企業内地位と当該企業の人事雇用慣行・人事機能との関連についての知見を整理するとともに、日本の上場企業を対象に実施した質問票調査のデータを分析して、欧米の先行研究の知見をふまえて検討した。この成果は学術論文として刊行した。 ②人事部門の地位に関するデータベースの整備:日本の上場企業を対象とした1990~2015年の取締役のデータベースを用いた基礎的分析を継続するとともに、分析の一部を国際学会で発表した。あわせて当該企業の産業・組織特性や雇用慣行に関するデータを加えてデータベースを拡充した。 ③人事部門の組織構造に関するデータベースの構築:日本の上場企業を対象とした組織図の収集作業について対象年度を拡張して、データべースの構築を進めた。 ④人事部門の地位・組織・機能に関する質問票調査:人事担当役員や人事部門の組織構造、人事機能の企業内分化やアウトソーシングなどに関して、海外研究者の助言をも参考に質問票調査を設計した。日本の上場企業を対象に調査を実施し、収集したデータの基礎的な集計を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度に計画していた①文献レビュー、②人事部門の地位に関するデータベースの整備をほぼ予定どおり実施した。③人事部門の組織構造に関するデータベースの構築はやや遅れながらも進んでいる。④人事部門に関する質問票調査も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31(令和元)年度は、人事部門の組織構造のデータベースを完成させる。また、人事部門の機能分化やアウトソーシングに関する先行研究の検討を進める。くわえて人事部門の地位に関するデータベースを用いて、企業内地位と雇用慣行の関係を学術論文としてまとめる予定である。
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Research Products
(4 results)