2018 Fiscal Year Research-status Report
Visualization of lean transformations through mapping tools and empirical assessment of economic values
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17K03933
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| Research Institution | Kyushu University |
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Principal Investigator |
目代 武史 九州大学, 経済学研究院, 准教授 (40346474)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇山 通 九州産業大学, 商学部, 准教授 (50584041)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | リーン生産方式 / マッピングツール / VSM / 物と情報の流れ図 / 改善活動 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、第一に、これまでの概念枠組みの整理と予備調査の結果を土台として、日本国内の自動車部品メーカーを対象とした本調査（工場見学および担当者へのインタビュー）を実施した。この調査により、実際の生産現場におけるマッピングツール（Value Stream Map、以下VSM）の様式や作成手順、活用実態を明らかにすることができた。調査対象企業では、VSM作成前にも生産現場の実態を把握するために複数の分析シートを作成しており、それらの情報を集約化かつ抽象化する形でVSMが作成されていることが分かった。長年にわたりVSMを活用してきた企業においても、現場の観察から直接VSMを作成しているわけではない点が明らかになり、今後他の企業や産業にマッピングツールを展開するうえで大きな示唆が得られた。
第二に、前年度までに実施した研究結果を取りまとめ、国際学会での発表および国際学術ジャーナルへ論文を投稿し掲載された。2018年５月に米国テキサス州で開催されたProduction and Operations Management Society（通称POMS）の年次大会で研究報告を行い、今後の研究の方向性について貴重なコメントを得た。また、各種マッピングツールの相互補完関係を概念的に整理し、これまでの予備調査の結果を踏まえて、改善ツールとしてのマッピングツールの展望と課題を論じた論文がJournal of Service Science and Managementに掲載された。さらに、本プロジェクトに研究協力者として携わっていたZuhara Chavez氏（九州大学大学院）がマッピングツールの概念的考察と予備調査および本調査に基づく実証的な研究結果を博士論文として取りまとめた。
以上により、他産業や海外工場におけるマッピングツールの導入・活用へ向けた研究へと進んでいく土台を構築できた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
第一に、当初の計画通り、平成30年度は、国内工場を対象として、マッピングツール（VSM）の活用実態に関する本調査（工場訪問およびインタビュー）を実施することができた点があげられる。前年度には、調査対象企業の子会社の工場における活用実態を調査しており、今回の本社工場の調査結果と比較することで、本社－子会社間でのマッピングツールの活用ノウハウの移転について分析することができた。
第二に、こうした研究成果は、上述の通り、国際学会（POMS 2018 Annual Conference）や国際ジャーナル（Journal of Service Science and Management）、国内ジャーナルを通じて国内外に発表することができた。
第三に、研究協力者のZuhara Chavez氏（九州大学大学院博士課程）の博士号取得にもつながり、若手研究者の育成に貢献することもできた点も大きい。こうした研究成果が認められ、現在Chavez氏はスウェーデンのKTH Royal Institute of TechnologyのIndustrial Engineering and Management部門でポスドクの職を得て研究を続けている。その結果、われわれの研究チームは、日本－メキシコ－欧州へと研究ネットワークを広げることができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
第一に、国内の自動車部品メーカーで得られた知見をモデル化し、自動車産業の海外工場や国内の他産業の工場への応用へ寄与する方法論の研究を実施していく。現在、国内企業（非自動車の製造業）からマッピングツール導入に関する研究協力の内諾を得ており、今後は自動車産業以外の工場における導入手順や分析手法などの研究をアクションリサーチ的に進めていく予定である。
第二に、平成30年度に実施した本調査の分析結果を論文として取りまとめ、国内外の生産管理系もしくは経営系のジャーナルへ投稿する予定である。さらに、平成31年度に実施予定の調査結果についてもできるだけ早期に取りまとめ国内外の学術ジャーナルへ投稿していきたい。
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| Causes of Carryover |
平成30年度に海外現地調査（メキシコ）を実施せず、その代わりに国内調査に注力した。その結果、海外現地調査で予定していた車借り上げ代が不要となり、その分残額が生じたため。最終年度には海外調査および海外学会報告を実施する計画であり、確実な予算の執行を予定している。
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