2020 Fiscal Year Research-status Report
地域企業の変容・進化と国際展開に係わる研究:ルーティンとイノベーションの関与
Project/Area Number |
17K03942
|
Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
大東和 武司 関東学院大学, 経営学部, 教授 (40152194)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 地域企業 / イノベーション / 伝統 / 国際展開 / 変容 / 進化 / 変形力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域企業が国際展開へと経営活動を変容・進化させていく際の根幹について探索することを目的としている。2020年度は、以下のように研究を積み上げてきた。 【論文】では、次の2点。1.(単著)「[革論新叢]「ふるまい方」の見つめ直し:総合イノベーションを探る」『世界経済評論』2020年9・10月号、pp.79-81、(一財)国際貿易投資研究所(発行)、文眞堂(発売)。2.(単著)「伝統産業にかかわる地域企業の変容過程‐絣からデニムへ:カイハラ(KAIHARA)の事例-」『経済系』第282集、関東学院大学経済経営学会、2021年3月、pp.70-93。 【学会報告】では、国際ビジネス研究学会と韓国・国際ビジネス学会との合同フォーラムでのパネリストを含め、3点である。1.(共同)フォーラム「ローカル・中小企業の国際ビジネスのパラダイムシフト」国際ビジネス研究学会第27回全国大会、2020年11月15日、愛知大学(オンライン開催)。2.(共同)「中堅・中小企業の海外進出‐日系同族企業の事例‐」国際ビジネス研究学会第15回中四国部会、2021年5月8日(オンライン開催)。3.(単独)JAIBS・KAIBS合同オンラインフォーラム「日韓間の貿易問題をめぐって」パネリスト、2020年9月5日13時‐18時(ホスト:韓国・大邱) そのほか、【コラム】として、次の3点がある。1.(単著)「ふるまい方:Covid-19からのひとつの気づき」『世界経済評論インパクト(Webコラム)』2020年5月4日、(一財)国際貿易投資研究所。2.(単著)「貿易と直接投資の若干のふりかえり」『世界経済評論インパクト(Webコラム)』2020年8月31日、(一財)国際貿易投資研究所。3.(単著)「国際化の移ろいと国際性」『世界経済評論インパクト(Webコラム)』2021年3月29日、(一財)国際貿易投資研究所。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究期間を延長したが、Covid-19のなかで、事例研究において重要な要素である実際のヒアリングまたインタビューはできなかったものの、3年間で行ってきた60回以上のインタビュー・ヒアリングをふまえた研究課題への机上での探究には、大いに時間をかけることができた。その結果、これまでの4冊の書籍(共著あるいは共編書)、査読論文1本、WEB2本、国際学会報告2回、国内学会報告2回に加え、新たに論文2本、学会報告(オンライン国際フォーラムを含む)3回、WEB3本と、研究業績を積み上げることができたのは、大きな進捗であったと考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
事例研究を中心にしているために、ヒアリング、インタビューは重要となるが、訪問した企業等からはそれぞれ、研究上の確認だけでなく、今後のさらなる展開につながる有益なヒントおよび示唆を得ることができていることは事実である。その成果の一端が前述の成果であり、これらによって最終的にまとめるための大きな土台を築くことができている。 令和3年度においては、これまでの平成29年度、平成30年度、令和元年度、令和2年度に行ってきた文献研究および事例研究を最終的なまとめにつながる形でさらに深め、精緻化していく。 COVID-19の影響のために今後の予定が不透明なところあるが、研究進捗のためのヒアリング、インタビューが実際にできれば幸いであるものの、できなければオンラインも活用しながら継続して行う予定である。また、研究成果の一端として、まとめにつながる学会あるいは研究会での報告は、引き続き行う予定である。 以上のことを行いながら、集約のひとつとしての論文あるいはまた書籍としての公刊へと引き続きつなげていきたいと考えている。
|
Causes of Carryover |
研究課題について、当初の3年間で、多くの企業等へのヒアリングを踏まえ、書籍4冊、論文等3本、国際学会報告2回、国内学会3回、研究会5回などと、ある程度順調に進捗してきた。しかし、ヒアリングの進捗度合いが十分ではなかった点、加えてまとめのひとつとして考えていた2020年3月の学会がCOVID-19の影響で延期予測があったことなどから、未使用額が発生することとなり、期間延長を行った。このたびの学会報告延期などを、災いを福となすべく、2020年度は、机上での研究課題への探究を進捗させ、新たに論文2本、学会報告3回、WEB3本の成果をあげることができた。しかしながら、対面でのヒアリングなどを行うことが、Covid-19の長引く影響により行えず、予算執行に支障をきたし、次年度への一部繰り越しとなった。2021年度は、次なる国際学会報告に向けて準備を進め、またさらに論文・書籍等で研究成果を発表し、目的をより精緻な形で達成したいと考えている。ただ、内外を問わず、多くの学会は中止ないし延期、またオンラインとなっている。さらに、補完的なヒアリングの訪問企業も受け入れの対応が難しくなっているが、現時点では、少人数での研究会等での関連旅費、また英文論文執筆に向けて、添削費用も予定している。併せて、書籍、PC関連機材等にも使用する計画である。
|
Research Products
(5 results)