2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the in-depth localization of molds by 3D technologies of Japanese firms in ASEAN and China
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17K03981
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
朴 泰勲 関西大学, 商学部, 教授 (50340584)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アセアン / 日系自動車メーカー / 金型 / 深層の現地化 / 3D技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は研究の最終年度でもあるので、これまでのマレーシア、シンガポール、フィリピンの調査で明らかになった内容をまとめるとともに、自動車部品用の金型をアセアンと中国に輸出する韓国の金型メーカーについて調べた。韓国系部品メーカーはアセアンの中でもインドネシアとベトナムに注目しているため、今年の調査では中国、ベトナム、インドネシアに金型を輸出している企業に絞り、チャンヨン精密社など4社を訪れてインタビュー調査を行った。これらの企業は大邱市城西公団に位置し、自動車のランプ、インパネ、ラジエーターグリルの金型と眼鏡関係の金型を製造している。今回の調査で韓国の金型メーカーは現代自動車がインドネシアとベトナムをアセアン市場の拠点化することになったため、ベトナムとインドネシアへの工場設立を急いでいることが浮き彫りとなった。また、専業化が進んでいる日本の金型メーカーとは異なり、韓国では自動車部品も同時に生産する兼業の金型メーカーが増えていることが明らかとなった。韓国の金型メーカーの中には、3次元CADとしてUGやAUTOCADなどを使用しながら、研究開発部門を拡大している企業が増えている。アセアン市場では伝統的に日系企業が高い市場シェアを占めてきたが、近年現代自動車がインドネシアとベトナム市場に本格的に参入することになったため、競争の激化が予想されている。 今年は自動車部品メーカーと金型メーカーがどのように学術的研究と技術の実用化にかかわっているのかに関するデータをグーグル・パテントとマイクロソフト・アカデミックというサイトから集めた。また、自動車部品メーカーと金型メーカーの研究開発部門のエンジニアが学術的な知識(論文)と実用的な知識(特許)のバランスを取ることでどのように両利き戦略を進めているのかに関する研究に取り組んでいる。
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