2017 Fiscal Year Research-status Report
法人営業における営業スキルと個人業績の関係についての実証研究
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17K04003
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Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
北中 英明 拓殖大学, 商学部, 教授 (20297089)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 営業管理 / 営業スキル / 個人資質 / 法人営業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、エビデンス・ベースト・アプローチと機械学習アプローチにより、営業スキルと個人業績の関係を科学的に解明することである。営業員の個人業績の積み重ねが企業全体の業績であることから、営業スキルと個人業績の関係を科学的な手法で解明することは重要である。また、機械学習の一種であるベイジアンネットワークを用いて、多岐にわたる営業スキルの全体像をネットワーク構造で体系化することが可能となるため有意義である。 今年度の研究実績の概要は、下記の通りである。 【先行研究資料の収集】関連書籍の購入や先行研究論文の収集をおこなった。それらの先行研究資料を精査し、データ分析に先立つ分析枠組の構築をおこなった。 【収集データの分析】研究協力者である(株)セールスヴィガーから、法人営業に携わる営業員を対象としたアンケート・データの提供を受け、その分析をおこなった。まず、営業員の営業スキルに必要とされる個人の資質について明らかにするため、因子分析をおこなった。今回のアンケート調査では、法人営業活動に必要とされる営業スキルについて洗い出し、92項目にまとめた。その上で、これら92の質問項目を次の三つのカテゴリーに分けて質問票を作成した。三つのカテゴリーとは、①営業員のモチベーションに関する質問、②業務知識に関する質問、③業務スキルに関する質問である。アンケート調査データから、本人による回答データを用いて因子分析を行った。因子分析は、上述の3つの領域について、領域毎に個別に分析を行った。 次に、因子分析によって得られた10因子(モチベーション:3、業務スキル:4、業務知識:3)について、回帰法により因子得点を算出した。算出した因子得点をもとに、階層的クラスター分析(Ward法)をおこない、標準化された変数を用いて、ユークリッド平方距離で測定した。分析の結果、5つのクラスター解を採用した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究実施計画に照らし合わせてみて、概ね計画通りの活動実績を残すことが出来ているため。一部、実施していない活動予定(企業へのインタビュー等)については、当初予定を繰り下げたためで、平成30年度以降に実施予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
①データ分析:(2)対照比較分析をおこなう業績をコントロールとして、収集したサンプルを2グループに分割し、先行した因子分析のスコアを用いて、業績上位者と下位者の対照比較をおこないその差異の分析をする。業績に関連があるスキル(質問項目)に関して、業績上位者と下位者ではどのような差異が生じているかを中心に分析をおこなう。例えば、上位者は必要なスキルを獲得しているのに反して、下位者は不必要なスキルを獲得している、などである。スキル評価全般について、業績上位者と下位者による自己評価と他者評価の乖離度合いや乖離が出現するパターンについての分析をおこない、その原因を考察する。さらに、乖離が大きくなる特定の営業スキルを特定する。また、企業間のスコアの比較もおこなう。 研究最終年度の平成31年度の研究実施計画は下記の通りである。なお、第4四半期には、本研究の総括と報告書作成をおこなう。 ①データ分析:(3)営業スキルをネットワーク構造で体系化する機械学習の一種であるベイジアンネットワークは、複数の要因間の関係に対して、有向非巡回グラフ(矢印を用いたリンク)を用いてネットワーク(重み付けグラフ)に表現する手法であり、因果関係の分析と解釈に有効であるとされている。先行した因子分析の結果残された項目を用いてベイジアンネットワーク分析をおこない、営業スキルをネットワーク構造で体系化する。ネットワーク内でのそれぞれの営業スキルの役割(ハブ、ゲートキーパー等、図中太線丸)を調べる。また、営業スキルのつながり具合から、複数スキル間の因果関係や依存関係を分析していく(図中太線矢印)。機械学習という特長を活かし、設定を変更しながら多数回の反復処理を通じて、ネットワーク構造を多数生成し分析する。②三年間の本研究期間の分析結果の整理と取りまとめをおこなう。また、研究成果の公表のために、web等を通じた情報発信の仕組みを準備する。
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Research Products
(2 results)