2017 Fiscal Year Research-status Report
エピソード・ブランディングの概念整理とグローバル展開へ向けての方法論の基礎研究
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17K04004
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
三浦 俊彦 中央大学, 商学部, 教授 (60190592)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | グローバル・ブランド / エピソード記憶 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題(エピソード・ブランディングの概念整理とグローバル展開へ向けての方法論の基礎研究)を解明するために、初年度(2017年度)は、理論研究(文献研究)と実証研究(消費者質問紙調査、企業インタビュー調査)を行い、成果の一部を海外学会で発表した。 理論研究については、これまでの先行研究をレビュー・検討する中で、その成果を一つの論文としてまとめた(三浦俊彦著、「エピソード・ブランディングの概念規定と戦略枠組み -エピソード記憶の特性を生かしたブランド戦略-」、『商学論纂』、第59巻、第3・4号、中央大学商学研究会、pp.513-538、2018年3月)。 実証研究については、2017年12月に、消費者(サンプル数2005名)に対し、インターネット調査を行い、消費者が自己や他者のエピソードをどのように捉え、また影響されているかを分析した。また2018年3月に、ドバイ(UAE)にて、富士通ゼネラル、シチズン時計に対し、エピソードに関わるブランド戦略についてインタビュー調査を行った。 理論研究・実証研究の初年度における一つのまとめとして、2018年3/8(木)・9(金)の34th International Conference Of Business , Economics , Management , Information Technology and Social Science (於:ドバイ)にて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先行研究のレビュー・検討はある程度できている。 実証研究については、インターネット調査により、自己及び他者のエピソードを消費者がどのように捉え、影響されているかの基礎的データは集まった。また、エピソード・ブランディング(消費者のエピソードに基づくブランド戦略)については、2社ではあるが、企業インタヒュー調査を行って、ある程度の実態がつかめてきた。 以上から、初年度の達成度としては、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、理論研究については、先行研究(消費者行動、心理学、社会心理学、文化人類学、マーケティングなど)のレビューを続けるとともに、独自の理論的切り口の開発を続ける。実証研究については、インターネット調査で基礎データは集まったので、この基礎の上に、第2段階として、(今後つづける理論研究の成果としての)新たな仮説群による2回目の調査を行うと共に、企業インタビュー調査をさらに多くの企業に対して進める。
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Causes of Carryover |
理由は、消費者インターネット調査が、予想より安価に実施できたため。 使用計画は、2年目(2018年度)については、繰り越された予算額も適切に使用して、消費者調査および企業インタビュー調査の実施を計画している。
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