2019 Fiscal Year Research-status Report
IMCによるブランドエクイティ形成のメカニズムに関する実証的研究
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17K04020
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
姜 京守 関西外国語大学, 外国語学部, 准教授 (30757985)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | IMC / ブランドエクイティ / ブランド志向 / 技術志向 / 顧客志向 / ブランド成果 / ブランドロイヤルティ / 市場成果 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、前年度までの調査および研究から導き出した研究課題と仮説モデルを検証することが主な研究計画であった。具体的には、アンケート調査を実施し、「①全社レベルのIMCが企業のマーケティング成果要因に影響を及ぼす」、「②IMCの多次元が消費者ベースのブランドエクイティ諸要素に影響を与える」という仮説を検証することであった。 しかし、研究代表者身内の諸事情により、実質的な研究遂行が困難となったため、今年度においては①と②の調査の準備と、①と②の部分的実施にとどまることとなった。また、これに伴い、研究期間を令和2年度の1年間延長することとなった。①については、国内でのインタビュー調査や釜山国際広告祭の参加を通じ、調査項目の精緻化を図るための最新情報の取得に努めた。こうした過程を経ることで、純度の高い調査項目だけを精選し、それを来年度の本調査で生かす。②については、調査対象を国内の消費者に限定しないこと、また特定のサービス領域や業界に限定せず幅広い業界や領域の選択肢を検討することを、当初の研究計画に加えて検討している。さらに、以上の課題検討に加えて、全社レベルのIMCの統合的枠組みを提示するための包括的な文献レビューを実施し、レビュー論文を執筆した。 研究代表者身内の諸事情により、当初予定より遅れを見せているものの、可能な限りの準備や議論を進展させることができており、次年度にしっかりと成果を出したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
【研究実績の概要】欄ですでに述べた通り、今年度は研究代表者身内の諸事情により、実質的な研究課題の遂行が困難となった。今年度は当初計画の部分的実施にとどまっており、課題の残りは研究期間延長の上で次年度に実施することとなる。
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Strategy for Future Research Activity |
【研究実績の概要】欄で言及した通り、次年度では、大きく前半と後半に分けて研究課題を遂行する。
前半では、代表者が開発した研究モデルに基づいて①企業のブランドマネージャーと②消費者を対象にサーベイを行い、仮説検証作業を実施する。調査については、調査会社に概要をすでに説明済みであるため、調査に問題はないと考えられる。①の調査では、特定の領域や業界を限定せず、幅広い業界や領域の選択肢を検討する。②の調査では、一般性を高めるために幅広い製品・サービスを対象にする。データ分析の手順は、構成概念の全質問項目の天井効果とフロア効果の確認、構成概念の各次元の内的整合性の確認(クロンバックのα係数)、構成概念の各次元の収束妥当性と弁別妥当性の確認(確認的因子分析)、構成概念の法則的妥当性の確認(構造方程式モデリングによる因果モデルの検証)の4段階に分けて分析する。分析には統計ソフトSPSSとAmosを使用る。
後半では、研究成果を国内外の社会に還元することを目指す。具体的には、学会やシンポジウムなどに参加し、研究内容を口頭発表することや、口頭発表から頂いたコメントやアドバイスを基に論文を執筆する。部分的とはいえ平成31年度に研究課題の準備や議論を進展させることができているので、次年度は着実に研究を推進したい。
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Causes of Carryover |
理由:研究代表者身内の諸事情により当初計画していた課題が十分に遂行できなかったため。
使用計画:【今後の研究の推進方策】欄で述べた通り、次年度では、国内外の学会において研究成果の発表を行うための学会参加費および旅費と、アンケート調査の実施費用を中心に、使用する計画である。
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Research Products
(2 results)