2020 Fiscal Year Research-status Report
IMCによるブランドエクイティ形成のメカニズムに関する実証的研究
Project/Area Number |
17K04020
|
Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
姜 京守 関西外国語大学, 外国語学部, 准教授 (30757985)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 統合マーケティングコミュニケーション / ブランド知識 / ブランドエクイティ / ブランド信頼 / ブランドコミットメント / ブランドロイヤルティ / キャンペーン成果 / 市場成果 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は①~③まである研究計画のうち、「①IMCの一貫性が消費者ベースのブランドエクイティに及ぼす影響」「②全社レベルのIMCが企業のマーケティング成果に及ぼす影響」を、アンケート調査を基に解明し、その上でその研究成果を③社会に還元する(国内外の学会での発表)ことを、当初は予定していた。しかし、年度末に向けて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による出張の自粛要請が出されたため、2020年度中に検討した方法をすべて実施することは適わなかった。 ①と③に関しては、ウェブ調査会社に依頼してアンケート調査を実施したほか、国内学会への参加を通じて研究成果の発表を行ったものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で2月以降に予定していた海外学会への参加が実現できず、予定通りの研究成果が得られたと言える状態ではない。 ②に関しては、企業内のブランドマネージャーを対象に大規模なアンケート調査を実施し、研究モデルの仮説検証を目指していた。ただし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で①と同時に定量調査を実施することは時間的制限により事実上不可能であったため、こちらも不完全な成果しか出せていない。これに伴い、研究期間を令和3年度の1年間再延長することとなった。 文献調査は予定通りに進んでおり、また、②(ブランドマネージャー対象の調査)と③(海外学会への成果発表)ともに事前にできる準備は着々と進めている。2021年度には、2020年度の遅れを取り戻すべく焦らずに一歩一歩着実に取り組み、成果につなげていきたい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
【研究実績の概要】欄ですでに述べた通り、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で2月以降に実施予定であった国内での定量調査や海外での成果発表が実施できなったことが挙げられる。このことが、遅れ気味となった一番の大きな理由である。そのため、残りの課題は研究期間再延長の上で2021年度に実施することとなる。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況が続くようであれば、オンラインでの研究成果の発表やウェブアンケート調査を積極的に遂行していきたい。
|
Strategy for Future Research Activity |
【研究実績の概要】欄ですでに述べた通り、2021年度については、2020年度の遅れを取り戻すことに努める。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染がどうなるかにも左右されるが、オンライン調査の実施も含め、柔軟かつ機動的に対応していきたい。具体的に、2021年度は大きく前半と後半に分けて研究課題を遂行する。 前半では、2020年度実施できなかったブランドマネージャーを対象にアンケート調査を実施し、仮説検証を行う。調査については、調査会社に概要をすでに説明済みのため、調査に問題はないと考えられる。調査では、特定の領域や業界を限定せず、幅広い業界や領域の選択肢を検討する。データ分析の手順は、構成概念の全質問項目の天井効果とフロア効果の確認、構成概念の各次元の内的信頼性や収束妥当性、弁別妥当性、法則的妥当性の確認、そして仮説検証の3段階に分けて分析する。分析には統計ソフトSPSS 24とSmartPLS 3(PLS-SEM)を使用する。 後半では、研究成果を国内外の社会に還元することを目指す。具体的には、国内外の学会に参加し、研究内容を口頭発表することや、口頭発表から頂いたコメントやアドバイスを基に論文を執筆する。ただし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の収束時期が見えない中、研究の遅れをいつどのように取り戻すか、世の中の動きを注視しながら、研究計画を練り直すことが目下の課題といえる。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で実施予定であった定量調査が実施できなかったため。 【今後の研究の推進方策】欄で述べた通り、2021年度には、2020年度に実施予定であった定量調査も含めて実施する予定であり、その成果を国内外の学会において発表する予定である。「次年度使用額」はそこで用いる。具体的には、学会参加費および旅費と、アンケート調査の実施費用を中心に、使用する計画である。ただし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の今後の状況を注視しながら研究を遂行していく予定である。
|
Research Products
(3 results)