2018 Fiscal Year Research-status Report
An Empirical Study on Changes in Demand Structure and Competition Policy in Japanese Taxicab Industry
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17K04022
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
後藤 孝夫 中央大学, 経済学部, 准教授 (60435097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 智泰 近畿大学, 経営学部, 准教授 (20511182)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | タクシー事業 / 地域交通政策 / 規制政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究開始2年目で,最終年度で当初想定していた研究成果をあげるために必要となる研究活動を行った。より具体的には,本年度の研究活動の実績を次の3種類に分類することができる。 第1に,本研究実施当初から行っている文献調査の継続的な実施である。具体的には,タクシー市場に関する研究動向および制度について分析している国内外の複数の先行研究を整理し,最終年度で予定している実証研究で検証すべき変数を検討した。 第2に,以下のデータの収集を継続的に行い,周辺データとの接続を行うことで,次年度に実施予定の実証研究に耐えうるパネルデータの構築を引き続き試みた。 ●『ハイヤー・タクシー年鑑』(ハイタク問題研究会編、直近の運輸局別・都道府県別タクシー輸送実績及び営業成績集計表、年次データ) ●『自動車運送事業経営指標』(国土交通省自動車交通局編、直近の都市区分ごとの財務諸表、年次データ) そして,第3に,地域交通とタクシー事業の現状と関係性を調査するべく,他の地域同様に地域交通およびタクシー事業の課題を抱えている島根県浜田市を対象として,浜田市在住の研究者へインタビュー調査を行った。くわえて,浜田市の交通政策を担っている浜田市役所地域政策部(行政)とみなと第一交通(株)(タクシー事業者)にもそれぞれ訪問して,実地調査を実施した。浜田市での調査結果は,文献調査で得られた知見を補強し,次年度に実施予定の実証研究で考慮すべき点も明らかにした点で大変有用な調査であった。本調査結果については,次年度の実証研究結果とともに学術雑誌に投稿を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究計画として予定していた2点のうち,①タクシー協会や地方公共団体へのインタビュー調査を実施することによる資料収集および②入手データに基づくデータベースの構築とパネルデータ分析の実施についてはおおむね達成できたと考えられる。以上から,本年度の進捗状況を「おおむね順調に進展している」と自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は本研究の最終年度であるため,これまでに蓄積したデータや知見を用いて,タクシーの需要関数の特定化およびその検証を実施することを目指している。また,本研究で得られた知見・分析結果を積極的に国内外の査読雑誌へ投稿していきたい。
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Causes of Carryover |
本年度予定をしていた研究活動はすべて実施できたが,当該物品費の一部で想定より低額になったため,5169円の残高が発生した。研究費をより無駄なく利用する目的の一環として発生した今回の残高については,次年度の物品費等に充当させていただければと考えている。
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