An Empirical Study on Changes in Demand Structure and Competition Policy in Japanese Taxicab Industry

2022 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 17K04022
• Research Institution: Chuo University
• Principal Investigator: 後藤 孝夫 中央大学, 経済学部, 教授 (60435097)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 田中 智泰 近畿大学, 経営学部, 教授 (20511182) ; 西藤 真一 島根県立大学, 総合政策学部, 准教授 (00581117)
• Project Period (FY): 2017-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: タクシー事業 / 費用関数 / 需要関数 / 余剰分析

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は，シェアリングエコノミー型サービスの参入動向も注目される日本のタクシー市場での競争を機能させる要因と規制の効果について，主に需要構造に着目して実証的に明らかにすることである。
より具体的には，①地域ごとのタクシーの需要構造の解明とその分類，②①の分類に基づくタクシーの需要関数の推計，③地域ごとのタクシー市場における経済厚生の推計および④③に基づく規制の効果の検証という4点から，タクシーの需要構造と規制の効果の関連性に関する分析を定量的に試みることが本研究の目的である。
以上のような研究目的を達成すべく，本年度の研究実績としては，以下の2点に集約される。第1に，昨年度までに収集したタクシー市場および周辺の公表データによるパネルデータを利用して，日本のタクシー市場における費用関数の推計を試みた。そして、タクシー事業の費用関数に規制緩和および再規制が与えた影響を検討した。第2に、同様のデータを用いて，タクシーの需要関数の推計も並行して実施し，あわせて規制緩和および再規制の効果を検討した。
上記分析の結果，費用関数の分析については一定の結果を得ることができ，論文として2023年度中に公表を予定している。また，需要関数の推計についても継続して実施し、2023年度中の公表に向けて引き続き分析している。このように，新型コロナウィルス感染拡大の影響は大きく，当初の研究計画からすると遅れているが，2023年度中の研究成果の公表に向けた最終準備を進めている。