2020 Fiscal Year Research-status Report
競争優位を創造するモノづくりへのこだわり-ミックス法による理論的・実証的研究-
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17K04027
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
田中 祥司 摂南大学, 経営学部, 准教授 (70704922)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | マーケティング / 消費者行動 / ブランド・オーセンティシティ / 本物感 / ブランドのこだわり |
Outline of Annual Research Achievements |
効率化を敢えて追求せず,こだわりの姿勢を貫く企業が存在する。このような企業のモノづくりへの「こだわり」に本研究は注目する。新たな競争優位を創造する「こだわり」を重視したマーケティング戦略として提唱し,理論的・実践的な貢献を目指すものである。 令和2年度は,前年度の予備調査の結果をふまえ,「消費者が知覚するブランドのこだわり」を測定するための尺度の確立,および,結果要素に対する効果について量的に検証する予定であった。本年度の主な業績として,下記が挙げられる。 第1に,尺度開発を通じ,「消費者が知覚するブランドのこだわり」は,「作り手の思い入れ」をはじめとした4つの要素で構成されていることを明らかにした点である。第2に,「消費者が知覚するブランドのこだわり」は,ブランド・ラブ,推奨意図という結果要素に対してポジティブな影響を与えることを実証した点である。第3に,「消費者が知覚するブランドのこだわり」は,ブランド・オーセンティシティに関する先行研究において示唆されている「情熱」などと関係があるものの,先行研究の捉え方と本研究の捉え方において根本的な違いがあることを指摘し,別の概念として捉える有用性についてまとめた点である。 次年度は,これまでの成果について論文等を通じ,公表していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「消費者が知覚するブランドのこだわり」に関する研究において,尺度開発は,ほとんど行われておらず,複数の調査を行う必要があったためである。複数の調査を行うことで,より精緻化された尺度開発につながったものと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の最終年度になるため,論文等を通じ,広く発表していく予定である。
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Research Products
(1 results)