2020 Fiscal Year Research-status Report
複数業績指標に対する重み付けバイアスの発生要因に関する研究
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17K04039
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
末松 栄一郎 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (60276673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日置 孝一 神戸大学, 経営学研究科, 経営学研究科研究員 (60509850)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 管理会計 / 実験 / 認知 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の研究目的は,複数の業績指標を用いた管理会計システムにおいて,マネジャーがどのようなバイアス(自身の判断で特定の指標に重みをおくこと)をもって指標を利用しているのかを明らかにすることである。研究目的に変更はない。 本研究では,実験参加者の眼球の動きを測定するeye trackerを使った実験を計画していた。しかし長引くコロナ禍のため、対面実験を断念せざるを得なくなった。そこで、実験参加者が自宅等からwebにアクセスし、実験に参加できるようにした。実験参加者がパソコンモニターをスクロールしながら実験シナリオを読んでいくように実験を修正し、画面表示内容がスクロールされずに開いている時間を測定した。その時間によって、複数の業績指標のどこに参加者が注目しているのかを明らかにすることにした。実験の結果は、日本原価計算研究学会第46回全国大会において紹介した。発表タイトルは、「行動選択における戦略情報およびインセンティブ情報呈示の効果」であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のために対面実験を断念せざるを得ず、コロナ禍でも実施可能なwebを通じた実験に修正せざるを得なくなり、実験の実施と実験結果の分析が遅れた。結果として、追加で実施する予定であった実験を年度内に実施できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
国内学会(日本原価計算学会)で報告した実験結果を国際学会誌に投稿する。マネジャーが複数の業績指標を利用する際にバイアスが生じる要因を解明することは,マネジャーの意思決定をより的確にサポートする管理会計システムの構築に貢献する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のために対面実験を断念せざるを得ず、コロナ禍でも実施可能なwebを通じた実験に修正せざるを得なくなり、実験の実施と実験結果の分析が遅れた。結果として、追加で実施する予定であった実験を年度内に実施できなかったため次年度使用額が生じた。 次年度は、今年度実施できなかった追加実験を実施する。
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