2018 Fiscal Year Research-status Report
会計基準選択のモチベーションと会計情報の質との関係にみるグローバル基準設定の研究
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17K04058
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
中村 美保 大分大学, 経済学部, 准教授 (60381026)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ワーキングペーパー作成 / 国際ジャーナル投稿 / 大規模サンプル検証 / IFRS任意適用企業 / 会計選択の動機 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、当該研究と関連するテーマについて、University of Valenciaでのワークショップにての研究報告、ワーキングペーパーの作成、国際ジャーナルへの投稿、海外研究協力者と次の段階へ向けてのディスカッションを行うなど非常に実り多い年となった。 本研究テーマでは、3年間で(1)日本企業の会計基準選択のロジックをその経済的環境および企業属性を加味しながら、独自データベースの利用により具体的かつ包括的に明らかにすること、(2)(1)の結果を受けて、会計情報の品質という視点からJ-GAAP・米国SEC基準・IFRSの優位性について、財務諸表作成者及び利用者の立場を比較検討しながら理論的・実証的に考察すること、(3)最終的にグローバルな会計基準の制度設計のあり方を議論することが目標であるが、本年度の活動により(2)を完了する段階にまで来ていることから、研究スケジュールについて大分巻き戻しを図ることができた。 具体的には海外研究協力者2名とのやり取りにより、追加的な関連文献レビュー、大規模なサンプル収集およびデータの追加・更新の完了、ワークシートの更新、およびサブテーマ(2)を見据えたリサーチモデルの構築およびトライアル検証を行う段階に来ている。 またこれらの作業を元にドラフト執筆および論文へのブラッシュアップを現在行っているところである。 今後は国際学会・ワークショップでの発表・議論を経ることで研究論文としての精度を上げていくことを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究協力者の当該研究テーマへコミットすることができる時間が増加した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、IFRS研究に関心の高い欧州での国際学会にて研究報告のアクセプトを受けることができたため、その学会での研究報告を目指して、論文の完成度を上げていく。最終的には、今投稿審査中の一本を含め、国際ジャーナルでの研究論文公表を目指す予定である。
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Causes of Carryover |
年度前半の研究進捗状況が遅れていたため、予定していた国際学会出張をよりも国内での研究打ち合わせを優先したため。昨年度後半から研究進捗度のピッチが上がったため、今年度は、論文完成に向けて、論文ダウンロード件数、学会報告に伴う出張等の諸費用が増加する見込みである。
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