2020 Fiscal Year Research-status Report
会計基準選択のモチベーションと会計情報の質との関係にみるグローバル基準設定の研究
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17K04058
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
中村 美保 大分大学, 経済学部, 准教授 (60381026)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 国際共同研究 / 国際学術誌への投稿 / 国際学会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、現在のわが国の制度下において、多くの会計基準の選択肢を認めているという複雑で特殊な状況となっていること着目し、財務諸表作成者である企業がどのようなロジックで会計基準選択を行っているのか、そうした選択が他のステークホルダーにどのような影響を与えているといえるのか、会計基準をLocal GAAPや米国基準からIFRSという形でグローバルに統合しようとすることが何を意味するのかということについて理論的・実証的に考察することである。海外でも本来のIFRS任意適用をベースに企業の会計基準選択という観点から研究をした文献はあまり多くないため、貴重な研究テーマといえる。 本年度においては、新型コロナの世界的流行による国内・海外での移動制限、国際学会の実質的な中止・延期等が相次いだ。このため、本研究課題についても研究者間のface to faceでの意見交換を行うことが出来ず、予想以上に綿密なコミュニケーションを取ることが難しかった。さらに国際学術誌の査読についても通常より多くの時間が掛かっているようであることから、研究活動の進捗は遅れ気味であると言わざるを得ない状況である。 とはいえ、研究課題について、海外の大学の研究協力者の助力を得ることができ、2本の学術論文としてまとめ、リライトを重ね、それぞれ国際学術誌に投稿してきた。そのうち1本は現在under review中である(under review: ID aarcpa-2106→aarcpa-2126)。こうした活動に伴い、情報収集および学術誌のアクセスが必要となるため、今期はAmerican Accounting Associationのmember feeとして費用を充てた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度においては、新型コロナの世界的流行による国内・海外での移動制限、国際学会の実質的な中止・延期等、研究者間のface to faceでの意見交換を行うことが出来ず、予想以上に綿密なコミュニケーションを取ることが難しかったこと等により進捗ペースは遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
来年以降は主要な研究協力先である欧州では、コロナ禍の影響も減少することが予想されているため、積極的に研究活動を行い、遅れを取り戻していくことが可能であるとみている。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染の世界的流行による研究活動の停滞。本年度以降、論文の改訂を重ねることを予定しているため、資料収集費、英文校閲、ジャーナル投稿費に充てられる予定。
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