2018 Fiscal Year Research-status Report
Accounting of the British East India Company in 17-19th ; Bookkeeping of Factories in India
Project/Area Number |
17K04082
|
Research Institution | Osaka University of Economics |
Principal Investigator |
杉田 武志 大阪経済大学, 情報社会学部, 教授 (80509117)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 商館 / 複式簿記 / 財務報告 / 貸借対照表 / 私貿易 / ガバナンス / 株主総会 / 元帳 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,受給2年度目にあたり,昨年度に引き続き,史料収集と史料批判に時間を割いた。研究成果の一部については,日本会計史学会の学会誌に掲載された(2018年12月)。当該論文は,東インド会社本社会計について私貿易の観点から考察したものである。とはいえ,当該科研費の研究課題である商館会計を明らかにするためには,本社会計との接続の関係も大きな課題である。引き続き,商館会計の検討に必要な本社会計の考察も必要と考えられる。なお,この論文は,2018年度の日本会計史学会の奨励賞(概ね40歳以下を対象とした論文の部における賞)を受賞した。 他方で,2018年9月より在外研究のため,英国・サセックス大学ビジネススクールに滞在中ということもあり,海外の研究者との交流を通して,自身の研究に関して議論を進めているところでもある。さらには,研究テーマに関連する会計史関連の学会やワークショップ等にも参加をし,ヨーロッパで進められている会計史研究の潮流の確認も行った。具体的には,イギリスや他のヨーロッパなどの研究者も参加したイタリア会計史学会(14th SISR CONFERENCE・ITALIAN SOCIETY OF ACCOUNTING HISTORY,2018年10月開催),イギリスの大規模な会計関連の学会である会計財務学会(British Accounting & Finance Association,2019年4月開催)と,イギリスの会計史研究者が中心となって開催された会計史ワークショップ(BAFA Accounting History Workshop,2018年12月開催)にも参加をした。研究成果の発信に関しては,次年度以降に実施する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は,2018年9月よりイギリスで在外研究中ということもあり,史料の考察を中心に研究を進めている。加えて,海外の研究者との交流なども行った。また,当該年度においては,これまでの研究成果の一部が学会誌に掲載された。一方で,考察を進める過程で必要となると思われる検討課題もいくつかでてきており,これらについても次年度以降,検討していくこととする。とはいえ,以上のように,成果の一部については学会誌などに掲載され,史料の分析も継続して実施することができており,現在のところ概ね順調に進展していると考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
2019年8月末までは在外研究のため英国に滞在する予定であり,その間,継続して史料の考察(史料批判),研究成果の発信ないしその準備に時間を当てる予定である。特に研究テーマに関連して,海外の大学におけるセミナー等で研究報告を実施し,研究成果について海外の研究者に向けても発信するつもりである。加えて,在外研究中に大英図書館などで,引き続き研究課題と関連する史料の閲覧等も予定している。
|
Causes of Carryover |
2018年9月より英国での在外研究中ということもあって,執行の頻度が少なくなってしまった。しかしながら,次年度における研究活動に多くの予算を充てることを想定しているため,大きな支障はないと考えている。特に,出張旅費,書籍,物品の購入,史料の複写代等にその予算を充てる予定である。
|
Research Products
(2 results)