2020 Fiscal Year Annual Research Report
Historical Transition Process of the Night High Schools and Their Students
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17K04127
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| Research Institution | Kobe University |
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Principal Investigator |
浅野 慎一 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (40202593)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 夜間中学校 / ポスト・コロニアリズム / 中国残留日本人 / ディアスポラ / 義務教育 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
第１に、最終年度であるため、全国夜間中学校研究会大会に関する史料に基づき、夜間中学とその生徒の史的変遷過程を総括的・通史的に把握する論稿を、昨年度の前半期分に引き続き、本年度は2018年度現在に至る後半期分まで発表し、完結させた。
第２に、夜間中学の史的変遷を明らかにするため、当初計画で、①ポスト・コロニアルの社会変動史、②夜間中学生の労働・学習・生活過程、③多様な地域社会の特性・個性、④東アジアの人口移動やエスニシティに関する知見の一層の蓄積が必要であると述べていたが、これらについても研究を深めることができた。特に、夜間中学生の中で大きな位置を占める中国残留日本人（引揚者・帰国者・二世等）、また1950年代の夜間中学の立地に大きく影響した産炭地の動向について、論稿を刊行し、学会発表することができた。
第３に、本研究計画の基本的前提であった夜間中学関連史料の収集・保存作業において、全国夜間中学校研究会史料管理委員会の活動を大きく前進させ、電子史料保存システムを一層拡充するとともに、史料集発刊の具体的な見通しをつけることができた。本年度は概ね月１回、史料集編集委員会をオンラインで開催し、作業を実施してきた。
第４に、諸学会・学術雑誌での発表以外に、関連情報をＨＰ・マスメディア（共同通信・朝日新聞等）を通しても公表・発信した。
ただし当初計画では、日本の夜間中学において戦後最大の転換期を迎えている現実をふまえ、単なる史料に基づく事実の整理にとどまらず、全国各地の教育現場における十分な現地調査・アクチュアルな史料収集をふまえて研究を総括し、学術書の刊行を目指す予定であった。しかしこれは新型コロナ禍の影響で実現困難となった。
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