2021 Fiscal Year Research-status Report
「地方消滅」言説下における、脱「選択と集中」型まちづくり形成過程に関する比較研究
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17K04132
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
矢部 拓也 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 教授 (20363129)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | まちづくり |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,ワンショットサーベイにならず,長期間に渡る継続した調査により地域社会の変容を明らかにすること目指しているが、昨年度に引き続き新型コロナウイルスの影響で,行動が制限されていたために,当初の目的の一部しか研究を進めることができず、期間延長を申請した。 滋賀県長浜市のまちづくりに関しては,コロナ禍にもかかわらず、4月の子ども歌舞伎を執行したので、その参与観察を実施した。長浜市では12の山組のうち毎年4つが出番となる。昨年度は祭りが中止となり、本年度は昨年度の出番であった4つの山組の出番がもちこされた。ただし、本年度は4つの山組のうち1つは子ども歌舞伎を演じることを断念した。理由は、万が一、役者が途中でコロナに感染し舞台が中止になった場合のその後の祭りの運営を考えると、本年度はあえて断念した方がよいのではないかという判断であったという。他の山組は、そのようなリスクをとって子ども歌舞伎を演じた。このような、コロナ状況において、伝統的な祭祀組織においても分断が生じていた。 また、このようなコロナ状況のまちづくり活動として、グランピングやワーケーションが注目されており、木頭村のキャンプパーク木頭へのフィールドワークや上勝町でのワーケーションの実証実験を実施した。 他にも、インバウンド観光がストップしている中、国内クルージングの事例として、大阪港から門司港へのフェリーによるクルージングセミナーに参加して、日本の港湾や海外クルージングの現状についてのレクチャーを受けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス蔓延により、調査が制限されているために、予定していた参与観察・聞き取り調査を行うことができなかったために、次年度への研究機関延長を申請しています。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナの状況が不透明であるが、10月にしまなみ海道で国際的なサイクリングイベントを実施するので、可能であれば、この調査を実施しようと考えている。 ただし、コロナ状況が続くことも考えられるので、このような状況で現在注目されているワーケーションの実態調査を並行して実施しようと考えている。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス蔓延により、調査が制限されているために、予定していた参与観察・聞き取り調査を行うことができなかったために、次年度への研究機関延長を申請しています。万全の対策をしたうえで、参与観察や聞き取り調査のための旅費に使用する予定です。
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