2018 Fiscal Year Research-status Report
アクティブ・ラーニング導入による教師の実践的専門性の質的変化の解明
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17K04147
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
五十嵐 素子 北海学園大学, 法学部, 准教授 (70413292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平本 毅 京都大学, 経営管理研究部, 特定講師 (30469184)
森 一平 帝京大学, 教育学部, 講師 (90600867)
團 康晃 大阪経済大学, 人間科学部, 講師 (90800962)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 授業会話 / 相互行為 / 理解の共有 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「アクティブ・ラーニング」の導入の影響を考えるために、学習活動の実際やそれが可能になる社会環境的条件、教師に求められる実践力の検討を行うことを目的としている。 今年度の成果は、以下の研究群の一部である。まずは、会話分析の近年の知見を整理し、現代的展開として6つのトピックを概観した(「会話分析の広がり」)。連鎖を開始する行為の組み立てについての研究成果、マルチモダリティ研究の成果、認識性の研究の成果などが取り上げられ、これらは学習活動を分析する際の新しい方法論的視点とみなすことができる。 また、エスノメソドロジー・会話分析の授業研究の先行研究を収集・検討し、その方法論と対象の分類を行った(「教育と会話分析」)。そこでは授業の相互行為を通じて、いかに知識が組織化されたり、再編されるのかという視点で教育実践を考察できることが指摘された。さらに、会話分析の訂正・修復の知見を援用して授業の相互行為について以下の知見が示された(「一斉授業会話における修復の組織再考」)。 (1)生徒の主体性がどのような学習環境のもとに発揮されているのか:教師による訂正・修復の開始によって生徒が訂正や修復を実施する機会が与えられ、よりよく理解できるものとして提供されていることが事例を通じて示された。(2)生徒同士の対話がどのような相互行為上の資源に促され展開されていくのか:教師による訂正や修復の開始が生徒の発言の主張内容が他の生徒に理解され共有されるために大きな働きをなしていること、またそれが土台となって授業が展開していくことが指摘された。(3)教師がどのような環境を整え、支援や介入をする必要があるのか:教師が訂正や修復の開始を用いて、いかに生徒同士の理解の共有や学びの深まりをもたらしているのかを観察することが可能であるということが指摘された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度は、(1)生徒の主体性がどのような学習環境のもとに発揮されているのか(2)生徒同士の対話がどのような相互行為上の資源に促され展開されていくのか(3)教師がどのような環境を整え、支援や介入をする必要があるのかについて、一定の知見を得ることができたが、代表者の育児休業等によって、元来行う予定であった、分析対象を含んだデータの抽出、整理及びデータセットの構築の作業が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き、分析対象を含んだデータの抽出、整理及びデータセットの構築の作業と平行して各種研究会に参加しながら知見を洗練させ、特に若手研究者や現職教員らを中心として意見を仰ぎ、以下に関する成果発表を目指したい。(1)生徒の主体性がどのような学習環境のもとに発揮されているのか(2)生徒同士の対話がどのような相互行為上の資源に促され展開されていくのか(3)「アクティブ・ラーニング」が行われるにあたって、教師がどのような環境を整え、支援や介入をする必要があるのか
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Causes of Carryover |
代表者の産前産後休業や育児休業により研究の推進が遅れたため、元来行う予定であった出張や物品の購入等がなかったため。
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Research Products
(3 results)