2019 Fiscal Year Research-status Report
アクティブ・ラーニング導入による教師の実践的専門性の質的変化の解明
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17K04147
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
五十嵐 素子 北海学園大学, 法学部, 教授 (70413292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平本 毅 京都府立大学, 和食文化研究センター, 特別研究補助員 (30469184)
森 一平 帝京大学, 教育学部, 准教授 (90600867)
團 康晃 大阪経済大学, 人間科学部, 講師 (90800962)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 授業会話 / 相互行為 / 理解の共有 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「アクティブ・ラーニング」の導入の影響を考えるために、学習活動の実際やそれが可能になる社会環境的条件、教師に求められる実践力の検討を行うことを目的としている。今年度の成果は、以下の研究の一部である。 アクティブ・ラーニングを取り巻く、最新の学校の制度や教育課題について検討した。その結果、学習指導要領の改訂によって、地域に開かれた教育課程の観点から、地域資源に結びつける形で教育課程を編成するという新たな教育課題がでてきていること、また、各種教育課題の教育課程への組み込まれ方には、課題の性質によってバリエーションがあること(教科内の単元として追加されたケース、教科内の単元や時間数は増加することなく、関連づけを伴って既存の教科の教育課程に導入されるケース、特別活動等の教科外の教育課程に関連づけられて導入されるケースなど)を確認した。 また、エスノメソドロジー・会話分析の先行研究における、科学的知識と日常的知識の関係性についての知見に照らして、小学校の理科の授業実践を検討し、子どもたちの日常的知識や日常経験がどのように教える知識(科学的知識)に結びついていくのかについて考察した。そこでは、アクティブ・ラーニング(理科の実験)において、教える知識(科学的知識)と結びついて道具や環境が配置されていたこと、また、日常的知識に基づいた教師や生徒同士のやりとりを通じて、それらを利用することで、子どもたち自身によって、教える知識(科学的知識)を意味づけることができるようになっていたこと、が明らかになった。講義型の授業ではなく、アクティブ・ラーニングを通じて教える知識がどのように導入されるのかを示した点に意義があるといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和元年度は、(1)生徒の主体性がどのような学習環境のもとに発揮されているのか(2)生徒同士の対話がどのような相互行為上の資源に促され展開されて いくのか(3)教師がどのような環境を整え、支援や介入をする必要があるのかについて、一定の知見を得ることができたが、データ検討後の成果の発表が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き、分析対象を含んだデータの抽出、整理及びデータセットの構築の作業と平行して各種研究会に参加しながら知見を洗練させ、特に若手研究者や現職教員らを中心として意見を仰ぎ、以下に関する成果発表を目指したい。(1)生徒の主体性がどのような学習環境のもとに発揮されているのか(2)生徒同士の対話がどのような相互行為上の資源に促され展開されていくのか(3)「アクティブ・ラーニング」が行われるにあたって、教師がどのような環境を整え、支援や介入をする必要があるのか。
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Causes of Carryover |
研究の進行の全体的な遅れに加え、新型コロナウイルスの流行を防止するための自粛要請の影響により、元来行う予定であった調査や出張が行われなかったため。
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Research Products
(2 results)