2020 Fiscal Year Annual Research Report
Characteristics of Japanese Policy on Highly-Skilled Migrants
Project/Area Number |
17K04161
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
上林 千恵子 法政大学, その他部局等, 名誉教授 (30255202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田嶋 淳子 法政大学, 社会学部, 教授 (20255152)
長谷部 弘道 杏林大学, 総合政策学部, 准教授 (40781282)
山口 塁 法政大学, その他部局等, 講師 (70769083)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 外国人技能実習制度 / 技能実習生 / 中国高度人材 / 外国人非集住地区 / 企業コミュニティ / 福利厚生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクト最終年度の2020年度の実績を記す。今年度はコロナ禍のために予定されていた外国調査を実施できず、上林・山口は2019年度に実施した島根県出雲市の外国人労働者雇用ニーズに関する調査の取りまとめと論文執筆を行った。論文は法政大学社会学部紀要『社会志林』68(1)、2021年に掲載予定である。人口減少地域では地域の経済活性化のために従来まで企業誘致を実施し、企業は進出先地域の豊富で良質な労働力を進出要件の一つとしてきたが、現在ではそうした労働力だけでは不足し、ブラジルからの日系人を直接に出雲市に呼び寄せるという施策に変更した。高齢化地域の活性化のためには、外国人労働者が必要であることを出雲市の事例から明らかにした。 田嶋は、2017~2018年に中国人民大学社会学部(北京市)に滞在し、その間、中国の「海外高度人材」受け入れ政策に関する資料収集とインタビュー調査を実施した。彼ら高度人材は、数学・物理・生物・航空工学・生命工学など最先端領域を研究する若手研究者であり、中国全土から招へいされた中国の最先端頭脳であった。 長谷部は、高度外国人材を日本に受け入れている製造業の事業所そのものに着目し、その事業所内で形成されている歴史的な企業コミュニティと福利厚生施策が、新規参入者である外国人材を具体的にどう包摂し、コミュニティ内のコア部分を構成している日本人とどう境界を引いているのか、という点に着目して研究を行った。 山口は、これまで労働市場の低位に位置づけられてきた外国人技能実習生が、新たな在留資格「特定技能」が創設されることにより、彼らが労働市場の低位層から中位層に移動できる可能性に注目して、外国人技能実習制度の内容と変化の方向性に関して研究を行った。外国人技能実習生は従来のような単純労働者としてだけではなく、熟練労働者として教育される可能性を有してきているという。
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Research Products
(6 results)