2020 Fiscal Year Research-status Report
広報戦略の観点からみた養育里親におけるリクルート手法の実態と可能性
Project/Area Number |
17K04205
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田北 雅裕 九州大学, 人間環境学研究院, 講師 (20551550)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 養育里親 / 広報 / 里親リクルート / コミュニケーション・デザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、COVID-19の影響で昨年度実施することができなかった海外の先進地調査等に取り組む予定だったが、本年度も感染拡大がおさまらず、実現できなかった。しかし、2017年8月に厚生労働省により示された「新しい社会的養育ビジョン」以降、各々の自治体の里親養育推進の施策が実装され始め、国内においても複数の地域で特徴的な里親リクルート施策・広報施策が展開され始めている。また、それぞれの自治体での取り組みについて、より工夫がなされ、深化もしてきている。改めて国内に目を向けることができた結果、変化の大きい国内の状況を概観することができ、国内の里親リクルートの現状をより深く分析することで、新たな視座を得ることができるのではないかと、捉えなおすきっかけともなった。 具体的には、里親普及活動や里親リクルートの国内外の事例について、二次資料および文献を通して改めて全国の実態を把握するとともに、近年、大きな実績を上げている福岡市の里親リクルートについてさらに詳細な調査を進めてきた。里親登録者、そして、里親登録に至らなかった里親関心層に対してインタビュー調査に取り組み、詳細の分析に取りかかっている。本研究は、COVID-19の影響で実現できていない海外調査の可能性を残すために、次年度まで延長する判断とした。しかし、次年度も海外調査が難しい場合は、国内の地方都市の状況をより深く分析した上で、最終的に成果をまとめたいと考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響で、昨年度同様、海外の調査が実現できなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年度同様、COVID-19の影響を鑑みながら、海外調査の可能性を模索するが、そのおさまりは想定できないため、併行して国内における里親施策の分析、そして里親登録者および里親登録に至らなかった里親関心層に対するインタビュー調査を進め、オンラインツールの活用や国内調査の工夫で分析可能な研究成果を模索する。
|
Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、海外調査の遂行が困難となったためである。次年度も引き続きCOVID-19の影響を鑑みながら海外調査の実現を試み、主として旅費として使用する予定である。しかし、そのおさまりも想定できないため、並行して国内における調査のボリュームを増やすとともに、調査サポートとしての人件費・謝金としての使用も想定している。
|