2019 Fiscal Year Research-status Report
精神保健福祉士の資質向上を促進するキャリアラダー開発と支援策の評価に関する研究
Project/Area Number |
17K04223
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
越智 あゆみ 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 准教授 (60445096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 すみ子 東京国際大学, 人間社会学部, 教授 (20316673)
齊藤 晋治 健康科学大学, 健康科学部, 教授 (00368804)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 精神保健福祉士 / 資質向上 / キャリアラダー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、精神保健福祉士がキャリアラダーに沿って着実に資質向上を図ることができるように、①現行の資質向上支援を評価した上で、②求められる資質向上支援の内容と仕組みを根拠にもとづいて提案することである。 研究3年目(最終年度)となった令和元年度は、次の2つの研究課題に取り組んだ。 1点目は、これまでに取り組んできた研究成果の報告である。令和元年8月に開催された第18回日本精神保健福祉士学会学術集会(愛知大会)において、資質向上の概念や既存の研鑽の取組みを整理し、精神保健福祉士がイキイキと働き続けられるための現任教育を支援するツールとして、キャリアラダー(以下、ラダー)とワークシート(以下、シート)を開発してきたことを発表した。「資質向上」とは専門職として必要な力量を高めていくこと、「ラダー」とは実践に必要な力量を項目別にし、レベル別にして表したもの、「シート」とは目標やそれに向けた具体的な達成課題や実施手順等を記入するものと定義した。その上で、シートには目標と課題等を設定し、指導者や同僚などの他者と協働しながら定期的に振り返り、達成状況の確認等を行っていく資質向上支援策について報告した。 2点目は、キャリアラダーの完成と普及のための根拠作りに取り組む研究計画の具体化である。キャリアラダー試行状況のモニタリングを、3か月後(6月30日)と6か月後(11月4日)の2回実施した。モニタリングでは、実際に使ってみて感じたキャリアラダーの効果や使いやすさ、工夫が必要な点などを聞き取り、共有することができた。3月15日に12か月後の最終モニタリングを予定していたが開催できず、補助事業期間を延長して、令和2年度中に実施することとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究開始当初に作成した各年度の研究計画に照らすと、3年目(最終年度)である令和元年度に計画していた内容は、おおむね実施できた。ただし、令和2年3月15日(日)に予定していた最終モニタリング(集合型インタビュー調査)が新型コロナウイルス拡散防止の一環で中止となり、開催できなかった。そこで補助事業期間を1年間延長し、モニタリングを実施してデータ収集・分析を行うこととした。
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Strategy for Future Research Activity |
3月15日に予定していながら実施できなかった最終モニタリングについては、新型コロナウイルス拡散防止に十分配慮した形で実施予定である。その上で、これまでに実施したモニタリングの成果を反映させて、ラダーやシートを含めた資質向上支援策を分かりやすく紹介するブックレットを作成予定である。
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Causes of Carryover |
令和元年度が研究最終年度であり、令和2年3月15日(日)の最終モニタリング(集合型インタビュー調査)の実施経費と、モニタリングの成果を反映させたブックレット作成経費を支出すれば、全額の予算執行が完了するように進めていた。ところが、新型コロナウイルス拡散防止の一環で最終モニタリングを開催できなかった。 そこで、補助事業期間を1年間延長し、令和2年度中に最終モニタリングの実施経費およびブックレット作成経費を支出する計画に変更した。
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Research Products
(2 results)