2022 Fiscal Year Annual Research Report
Formation of a support network focused on social welfare professionals for elderly people with dementia and their family caregivers
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17K04233
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Research Institution | Hokusho University |
Principal Investigator |
黒澤 直子 北翔大学, 生涯スポーツ学部, 教授 (60382529)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 認知症 / 家族 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年に実施した、認知症の家族会の協力を得て行った家族介護者へのアンケート調査調査について分析を進めた。 本調査からは、認知症の介護を行っている家族介護者が、認知症の進行の各時期において関係機関等への相談を何らかの形で行えていることが確認できる結果となった。家族会会員への前回調査(2013年)との比較においては、認知症介護において困難を感じた時に相談した割合が増加していることがわかった。一方で、認知症介護にかかわる困難については、前回調査とほぼ変わらない結果が出ていた。この間の認知症に関する相談にかかわる変化としては、地域包括支援センターの存在が大きいと推測できることを挙げた。さまざまな相談できる場所が増えているが、認知症疑いの時期から終末期まで一貫して相談に応じられる体制の必要性に言及した。 研究期間全体としては、コロナ禍において予定していた調査が実施できず、調査方法を変更して研究を実施した。家族介護者と認知症の関係機関との関係性を双方へのアンケート調査によって分析を行った。また、これまでの研究調査から認知症の家族介護者と介護支援専門員の関係性、認知症カフェをはじめとするさまざまな「集う場」とは何か、認知症家族介護者の介護体験からの「気づき」についての分析を行った。これらのさまざまな視点からの分析によって、認知症の家族介護者と周囲との関わりを俯瞰的に見ることで支援体制の構築へ繋げていく道筋を検討することができた。
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