2017 Fiscal Year Research-status Report
医療相談場面における援助者の表情の効果に関する実証的研究
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17K04243
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Research Institution | Urawa University |
Principal Investigator |
益子 行弘 浦和大学, 総合福祉学部, 講師 (40550885)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 相談援助技術 / 面接技術 / 表情 / 対人認知 / コミュニケーション / 医療コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、医療相談場面における援助者の非言語メッセージである態度や表情と援助成果の関連性を検証し、表情のもたらす効果・影響を明らかにすることを目的とする。 福祉施設の相談援助業務において、最も一般的な相談援助の方法は、援助者(相談員、ソーシャル・ワーカー等)が相談室などの個人情報の保護がある程度守られる個室において相談者(クライエント)との対面相談という形式で行われる。しかし、これまで、人間としての援助者の態度や表情が、援助成果にどのような影響を及ぼすのか、研究対象とした例は極めて少ない。そこで本研究では、医療相談場面における援助者の表情を客観的に分析し、その効果・影響を検証する。本研究は、実際の相談援助場面での援助者の表情を記録・分析し、援助成果との関連性を検討することが研究の核となる。そのために、(1)相談援助場面のビデオ記録収録、援助成果と援助業務の評価調査および分析、(2)援助者および相談者の表情の同期性の分析、(3)(2)までの結果から援助者の表情を統制した模擬面談の実施、(4)模擬面談の結果による援助者の表情と援助成果および援助業務の評価との関連性の検証の計4ステップを予定している。 今年度は、上記(1)の相談援助場面のビデオ記録収録、援助成果と援助業務の評価調査を行った。当初は3病院にてビデオ記録および評価調査を実施する予定であったが、協力病院のひとつが、担当者の都合により今年度は調査を実施できない状態となった。しかし、他の2病院の協力もあり、当初の予定を協力してくださる方を予定より多く集めることができ、ビデオ撮影や調査自体も順調に進めることができたため、当初予定を超える数のデータを収集することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、相談援助場面のビデオ記録収録、援助成果と援助業務の評価調査を行った。当初は3病院にてビデオ記録および評価調査を実施する予定であったが、協力病院のひとつが、担当者の都合により今年度は調査を実施できない状態となった。しかし、他の2病院の協力もあり、当初の予定を協力してくださる方を予定より多く集めることができ、ビデオ撮影や調査自体も順調に進めることができたため、当初予定を超える数のデータを収集することができた。平成30年度は、これらデータを用いて分析を行う予定であり、成果報告ができる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
協力期間のひとつにて調査ができないといったトラブルがあったものの、他施設の協力もあり、全体的には順調に進められた。平成30年度も当初の計画に沿って、データの分析を行い、医療場面における表情の効果の検証を続けていく予定である。
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