固有性・専門性の提示を目ざすベテラン医療ソーシャルワーカーの実践行動と根拠の解明

2020 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 17K04261
• Research Institution: Nihon Fukushi University
• Principal Investigator: 保正 友子 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (80299859)
• Project Period (FY): 2017-04-01 – 2022-03-31
• Keywords: ベテラン医療ソーシャルワーカー / 実践行動 / 実践の根拠 / 固有性 / 専門性

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、ベテラン医療ソーシャルワーカーが複数の実践場面においてどのような根拠に基づき何を行ったのかという、実践行動とその根拠に共通した特徴を解明することである。それにより、医療ソーシャルワーカーの固有性・専門性を明らかにすることがねらいである。この結果は、医療ソーシャルワーカーのみならず、他領域のソーシャルワーカーの実践の固有性・専門性解明への足掛かりが得られると考えている。
令和２年度は、ベテラン医療ソーシャルワーカーと大学教員とのチームによる調査分析作業に取り組んだ。ベテラン医療ソーシャルワーカー２人と大学教員２人で４人のチームを結成し、平成30年度までに行った調査データ２件の分析を行った。本来は集まって検討する予定であったが、コロナ禍のため集合することができず、各自がベテランの実践能力の特徴と思われる点を抽出し送ってもらったデータに基づき、研究代表者が実践能力のコード化を行った。
また、本来であれば令和２年度中に１件の面接調査を実施する予定であったが、コロナ禍により実施できなかったため、これについては次年度の課題である。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

当初予定では、2020年度が研究の終了年であったが、コロナ禍のため予定していた調査1件が終了せず、その分析も行えていない。そのため、2021年度まで研究期間を延長している状況である。

Strategy for Future Research Activity

2021年度には、以下の2点の課題を遂行する。
①当初予定していた1件の調査についてすでに調査依頼は済んでいるため、オンラインでの実施が可能かを追求し、それが可能であれば調査を実施し分析を行う。調査ができない場合には、これまで実施した9件での分析を進めていく。
②それらに基づき、論文の執筆に取り組む。

Causes of Carryover

本来であれば、2020年度中に１件の調査を実施する予定であったため、旅費・謝金・調査分析のための研究会費に予算を当てていた。しかし、コロナ禍のために実施できなくなったため、次年度使用額が生じることとなった。