2022 Fiscal Year Annual Research Report
Presentation of uniqueness and expertise by elucidating the practical behavior and basis of veteran medical social workers
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17K04261
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
保正 友子 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (80299859)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ベテラン医療ソーシャルワーカー / 実践行動 / 実践の根拠 / 固有性 / 専門性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ベテラン医療ソーシャルワーカーが複数の実践場面においてどのような根拠に基づき何を行ったのかという、実践行動とその根拠に共通した特徴を明らかにすることである。それにより、医療ソーシャルワーカーの固有性・専門性を明らかにすることがねらいである。また、明らかになった知見を同じヒューマンサービス分野の看護師対象の知見に照らし合わせることにより、ソーシャルワーカーの特徴を見出すことがねらいである。なおこの結果は、医療ソーシャルワーカーのみならず、他領域のソーシャルワーカーの実践の固有性・専門性解明への足掛かりが得られると考えている。 令和4年度は、これまで実施した9人の調査協力者を対象とした面接調査のデータのなかで、最もベテランらしさが現れているAさんのデータに基づき論文を執筆した。それに先立ち、筆者を含む研究者とベテラン医療ソーシャルワーカー計4人のチームで分析を行い、ベテラン医療ソーシャルワーカーとしての専門性の特徴を実践能力コード・カテゴリーとして抽出した。 論文では、一般的な熟達者の特徴やベテランと熟達者の違い等、本研究を実施するうえで前提となる事項についても記述した。また、Aさんが実施したミクロ・メゾ・マクロレベルに重点を置いた3事例を紹介し、抽出したコード・カテゴリーをリストとしてまとめた。そして、オーストラリアの研究者FOOKの先行研究の知見と照合した。 これらをまとめた論文「事例分析にみる熟達したソーシャルワーカーの実践能力」を『日本福祉大学 社会福祉論集』(147)31-58頁を2022年9月に発表した。
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Research Products
(1 results)