2018 Fiscal Year Research-status Report
介護保険利用者のアクセシビリティの変化と格差:ビッグデータを用いた分析
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17K04264
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
川村 顕 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授(任期付) (10422198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 晴子 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (90329318)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 介護保険 / 自己負担率 / 傾向スコアマッチング |
Outline of Annual Research Achievements |
個票データ取得を終え、介護レセプト、介護サービス施設・事業所調査、人口動態統計の死亡小票、国勢調査のデータセットを整備し終えた。 今年度は、研究計画の1つである「自己負担率とアクセシビリティ」に着手した。自己負担率ゼロの利用者(生活保護)と1割負担利用者とで、そのサービス利用の違いを比較した。両者はその属性が平均的に異なることから、propensity score matchingにより属性をコントロールしたうえで、固定効果モデルによる推定を行った。この研究結果は、The European Journal of Health Economicsで発表された。また、「自己負担率とアクセシビリティ」については、2015年の自己負担率改定の効果についても検証中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度はデータ取得に時間がかかったため進捗がやや遅れたが、今年度は早い段階でデータ整備が終了できた。また、1つのテーマが複数の研究に広がり、そのうちの1つは研究成果として世に問うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
自己負担率改定のサービス利用への効果については現在も分析中である。この結果をまとめ、学術誌への投稿を行う。また、現在介護サービス事業所の参入・退出による介護サービス利用への影響について分析を行っており、ここから得られる知見についてもまとめる。
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Causes of Carryover |
2018年中盤にはワークステーションを購入予定であったが、一部の部材については新製品との置き換え時期であったため世界的に欠品が続いたこと、購入可能時期になったのが年度末であったため、次年度まで購入を待つべきであると判断した。 ワークステーション未設置の状態であったため、データセット作成および分析には多大な時間を要したが、次年度ではそのようなロスが軽減されるものと期待している。
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