2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K04272
|
Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
種橋 征子 椙山女学園大学, 人間関係学部, 助教 (00760729)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 経営理念 / 理念浸透 / 介護老人福祉施設 / 地域密着型介護施設 / 介護職員 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、介護福祉施設における介護職員の離職を防ぐ手立てを構築するために、介護福祉施設における理念浸透の実態とその阻害要因を明らかにすることである。 3年間の研究計画の初年度である平成29年度は、小規模介護施設における理念浸透の実態と阻害要因及び促進要因を明らかにすることであった。3府県、3法人の地域密着型介護施設において、管理者3名、リーダークラス職員8名、一般介護職員13名、全25名に対し、自身の理念に対する認識や理念を反映した実践についてインタビュー調査を実施した(調査期間は平成29年5月~12月)。 現在、調査対象者ごとに作成した逐語録を基に、分析を進めているところである。分析の枠組みは、一般介護職員は、理念に対する認識、理念を反映した自身の取り組みや取り組みが難しい要因等である。管理者、リーダークラス職員については、上記の枠組みに加えて、理念を反映した事業所の取り組みやその取り組みが困難な要因、部下に対し理念と浸透させる方法及び、その困難さ等である。その後、3つの職位間における理念に対する認識や取り組みの状況、3法人間の理念に対する認識や取り組みの状況について比較検討を行う。 さらに、上記の結果を踏まえ、平成31年度に実施する、理念浸透の程度や方法が介護職員の仕事上の負荷、利用者に対する援助にどの程度影響するのかを明らかにするための量的調査に向けて、小規模介護施設の理念浸透の特徴や浸透の程度を測定する尺度の検討行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度において実施した、小規模介護施設である地域密着型介護施設、3法人3施設の管理者、リーダークラス職員、一般介護職員に対するインタビュー調査自体は予定通り12月末までに終了した。その後、所属先の異動に伴う準備のため、分析作業を予定通りに遂行することが難しく、結果を報告するまでに至っていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
進捗の遅れている地域密着型介護施設を対象に実施したインタビュー調査の分析を進め、結果をまとめ次第、学会報告及び論文執筆を行う。また、平成30年度については、時期は年度の後半からにはなるが、当初の計画どおり、大規模介護施設での理念浸透の実態と理念浸透の阻害要因、促進要因を明らかにするために、29年度に小規模介護施設で実施したインタビュー調査を同地域の介護老人福祉施設2~3施設の管理者、リーダークラス職員、一般介護職員を対象に実施していく予定である。
|
Causes of Carryover |
1日で2名のインタビュー調査を行えた日が複数あったため、当初予定していた調査日数に至らなかったことにより、未使用額が発生した。また、平成30年度は、代表研究者が所属先を変更し、当初の計画より旅費が多くなるため、費用をそちらに充てる。
|