2017 Fiscal Year Research-status Report
外国人介護労働者の地域型介護における人材定着を促す好循環システムの開発
Project/Area Number |
17K04274
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Research Institution | Doho University |
Principal Investigator |
村上 逸人 同朋大学, 社会福祉学部, 准教授(移行) (00413302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 由佳里 聖隷クリストファー大学, 社会福祉学部, 教授 (20516512)
岡本 浄実 京都文教大学, 臨床心理学部, 准教授 (00410910)
古川 和稔 聖隷クリストファー大学, 社会福祉学部, 教授 (90461730)
下山 久之 同朋大学, 社会福祉学部, 教授(移行) (30442221)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 外国人介護労働者 / 地域型介護 / 学習支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的として、外国人介護労働者が地域における介護の重要な担い手になるよう日本式の介護について検討するワーキンググループの設立を行うため、研究協力施設へ訪問調査を行った。主要な研究分担者と研究実施内容の検討を行うため愛知県、名古屋市、京都市、豊橋などでへ集合し、研究実施内容に関する協議を行った。外国人介護労働者の「生活体験」に関する情報収集のため、海外現地調査を行った。ベトナムでは、現地の日本語学校や送り出し機関、現地の大学教員から、介護労働者として本邦へ出かけるベトナム人の状況と生活体験の情報について聴取するとともに今後の研究協力の承諾を得た。韓国に関して渡航し現地調査を行うことを検討していたが、北朝鮮による国情不安や外務省からの情報に基づき研究分担者や研究協力者と協議し、韓国から本邦へ韓国の大学教授を招聘することとし、インタビューを行うとともに今後の研究協力の承諾をいただくことができた。つづいて、在留資格のある外国人介護労働者を雇用している施設出向き、施設管理者から雇用至るまでの労苦や日本人介護労働者との職務上の課題、介護福祉士国家試験の受験状況、日本語能力の向上に関して聴取した。東京にて介護福祉人材に関する外国人の状況と技能実習生に関する情報収集を行った。 当初の研究目的である学習支援ツールの必要なポイントとして、非漢字文化圏からの介護労働者の使用を見込んでいたテキストに関しては、現地語をベースにして検討していたが、本邦で日本語を駆使して介護に従事することを考慮すると、ローマ字の使用とイラストに補足して重要ポイントをローマ字または現地語を使用することが望まれていることが分かった。当初はすべてを現地語に翻訳し、使用することを検討していたが、調査の結果からそこまでは必要ないこともはっきりした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進展していると判断している。第一段階の学習支援ツールの基礎調査と外国人調査、施設調査もおおむね予定通りに進展している。しかしながら台湾と韓国の現地調査が未済である。韓国については、韓国の大学教授を招聘し、概略を聴取済みであるため、現地の状況と本邦へ渡航しようとする年齢層への調査と確認が必要であると思慮する。 研究途上であるが、当初WEBプラットフォームを検討していたが、来日後の学習においては、冊子型であっても十分に必要性が担保できる部分も見込まれるため、今後の研究で確認していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、台湾と韓国の状況について、現地の状況と本邦へ渡航しようとする人々への調査と確認をしていく。 研究当初は、WEBプラットフォームを検討していたが、来日後の学習においては、ローマ字による記載と日本人の特性と日本文化等の重要ポイントに絞って現地語を使用すれば冊子型であっても十分に必要性が担保できる部分も見込まれるため、今後の研究で確認していきたい。学習に関する自国の特徴や言語からくるイメージ、文化的特性について配慮したテキストの素案作成を手掛かりに進めていきたい。
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Causes of Carryover |
本研究を進めていく上で必要に応じ、都度都度の支出をしたこともあり、当初の見込み額と使用額に差異が生じた。研究計画に大きな変更はなく、前年度の研究費も含め、当初予定通りの計画を進めていく。
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