2017 Fiscal Year Research-status Report
日韓における政治の機会主義化と事業型NPOのマネジメント
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17K04281
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
秋葉 武 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (00340480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大原 ゆい 大谷大学, 文学部, 講師 (50725174)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | NPO / 社会的企業 / 社会保障・社会福祉政策 / 協同組合 / 政治学 / 社会福祉史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は 政治の「機会主義化」が定着するなか、日本と韓国の女性、障害者、高齢者等の社会的弱者の就労を支援する事業型NPOの「経営」に焦点を当てる。政府によって社会的弱者の就労促進は総じて進められてきた。しかし、政策の二転三転の影響もあってこれらNPOの経営基盤は確立したとは程遠い。本研究では、NPOの経営に関連する1.(福祉部局以外の)部署によって進められてきた一連の社会的企業及びソーシャルファーム支援策 2.(障害者総合支援法、生活困窮者自立支援法といった)一連の福祉政策 がNPOの経営・事業にどう影響を及ぼしているかを検証すると共に、(政治に翻弄されない)それに対応した経営戦略を検討する。制度・政策の機会主義化でも「先行」する韓国のNPOと比較しながら、実証的研究をすると共にそれを解明する理論的研究を行おうとした。当該年度に、日韓のNPO及び関連アクターに対する予備調査及び本調査を行った。 日本では事業型NPOを支援する中間支援NPOや運輸業分野で就労支援を実際に行う関係者への一次調査(インタビュー、資料収集等)を行った。韓国ではNPO関係者への一次調査を行うと共に、高齢者の就労支援に関連して、ソウル大学、韓国女性政策研究所等の研究者へのインタビューを実施した。これらを通して調査の基本設計を行うと共に、予備調査の研究成果の一部を公表した。 学会報告では、研究代表者が韓国で11月に日本の社会的企業に関する招待講演(韓国国際交流財団主催:日韓市民100人未来対話)を行い、共同研究者は11月に日本社会福祉学会で日本の社会福祉政策と関連して研究報告を行った。論文では研究代表者が社会的弱者の就労支援の視点から運輸業分野の社会的企業について公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
日韓両国の研究に関して、日本に関してやや遅れている。予備調査を進めている段階で、当該NPOの調査を進めるだけでなく、その有力なステークホルダーとなる中間支援NPOへの調査を重点的に行う必要性が生じた。それを丁寧に行ったため、当該NP0の本調査の進捗に遅れがみられている。 韓国に関してやや遅れている。理由は当該年度に米朝関係の緊張に伴って、訪問予定だった複数の社会的企業へのインタビューが難しくなったことが大きい。韓国では社会的企業リーダーが韓国市民社会のリーダーである場合が少なくなく、様々な社会的、政治的な役割を果たしているからだ。 これに対応して、韓国では当該NPOのステークホルダーとなる大学関係者へのインタビューを進めると共に、関連領域である日韓の社会福祉政策についての研究を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
日韓両国の本調査でやや遅れが生じていることに対して、日本では当該NPOへの調査を粛々と行っていきたいと考えている。韓国の調査については米朝関係がその後、劇的に変わったこともあり、当該NPOへの調査を再開し、本調査を進めていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
当該年度に米朝関係の緊張に関連して、韓国の訪問がキャンセルとなり、韓国における本調査を進めることが難しくなった。それに伴い、旅費、通訳等の人件費に差異が生じた。次年度使用額を用いて、本年度に本調査を行う。
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Research Products
(3 results)