2022 Fiscal Year Research-status Report
Re-examination of behavioral priming from the evolutionary perspective.
Project/Area Number |
17K04317
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
沼崎 誠 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (10228273)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 社会系心理学 / 行動の自動性 / 進化心理学 / プライミング効果 / 異性愛 / 感染症 |
Outline of Annual Research Achievements |
A) 配偶者獲得動機の顕現化が危険関連認知や行動に及ぼす効果を検討する実験研究と, B) 配偶者獲得動機と密接に関連する,外見を意識させるプライミングを行い,ジェンダーに関わる自己ステレオタイプ化と偏見に及ぼす効果を検討するWeb実験の分析と,C) 感染症蔓延を感染症プライムと見なした調査研究,を行った. A)に関しては,実験室実験が可能となったので,2020年度に計画していた,大学生参加者を直接比較可能な形で実験室実験とWeb実験にランダムに割り当て,配偶者獲得動機の顕現化が及ぼす効果が実験方法によって調整されるかを検討する実験を開始した.しかし,2022年度中に予定した参加者数が確保できなかったため,2023年度も引き続きデータを取る. B)に関しては,男女参加者を対象に,オンラインショッピング場面を再現する形で外見に注目する程度を操作し,2つのSingle Category-IATを用いてジェンダーに関する潜在的自己ステレオタイプ化を測定した.結果として,作動性高と共同性高のポジティブ項目を用いたSC-IATを先に実施した場合には,作動性低と共同性低のポジティブ項目を用いたSC-IATを先に実施した場合とは異なり,外見に注目させるとジェンダー自己ステレオタイプ化が生じることが見いだされた.また,その傾向は女性の方が強い可能性を示唆する結果が得られた. C)に関しては,2020, 21年度に引き続き,コロナ感染症の蔓延を感染症プライムと考え,22年度においても教養科目で実施しているテストバッテリーの中で,感染脆弱意識尺度と生活史方略尺度を入れ関連を検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
配偶者獲得動機の顕現化が危険関連認知や行動に及ぼす効果が実験方法によって異なるかを検討する実験研究への応募者数が予定した参加者数に達しなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度から実施している,配偶者獲得動機の顕現化が危険関連認知や行動に及ぼす効果が実験方法によって異なるかを検討する実験研究を引き続き行う.2023年度においても,テストバッテリーを利用して,感染症蔓延を感染症プライムと見なした調査研究を行なう.
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Causes of Carryover |
応募者不足から実験が完了しなかったため. 残金は実験の実施および報告書の作成に使用する.
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