2021 Fiscal Year Research-status Report
ヘルスリテラシーががん検診の選好に及ぼす影響の解明
Project/Area Number |
17K04326
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Research Institution | Kamakura Women's University |
Principal Investigator |
田口 良子 鎌倉女子大学, 家政学部, 准教授 (00573726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 光江 順天堂大学, 医学部, 教授 (30205679)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 選択型実験 / がん検診 / 選好 / ヘルスリテラシー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ヘルスリテラシーががん検診の選好(意思決定の好み)に及ぼす影響を明らかにすることを目的としている。昨年度、乳がん検診の選好についてWEB調査により選択型実験を実施し、今年度はその調査データを継続的に分析した。昨年度の調査では、40歳代女性の乳がん非経験者を対象として、「がんがある時にがんが正しく見つかる確率」、「検診をすすめられた方法」、「予約から検診を受けるまでの待ち期間」、「検診を担当するスタッフの性別」、「検診を受けるためにかかる合計費用」の5つの属性から構成される仮想的な検診を2つ1組として提示し、どちらの検診であれば受けようと思うかを尋ねた。検診属性を独立変数、いずれかの検診を受ける・受けないの選択を従属変数としてパラメータを推定した。 その結果、条件付きロジットモデルを用いた分析では、設定した検診属性について、「予約から検診を受けるまでの待ち期間」、「検診を受けるためにかかる合計費用」は係数の符号がマイナス、「検診をすすめられた方法」の『自治体からあなた宛に郵便が届いた』、『医師、看護師、保健師など医療従事者にすすめられた』、「がんがある時にがんが正しく見つかる確率」、「検診を担当するスタッフの性別」の『女性』、は係数の符号がプラスであり、妥当な符号の係数が推定された。また、ランダムパラメータロジットモデルを用いた分析では、一部の検診属性への選好には多様性が存在する可能性が示唆された。対数尤度の値はランダムパラメータロジットモデルにおいてより高い値であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本調査のデータ分析を継続的に実施している。
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Strategy for Future Research Activity |
データ分析、調査結果のまとめを継続して行う。学会発表や論文投稿により報告を行う。
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Causes of Carryover |
現在、データ分析、調査結果のまとめ、学会発表や論文執筆などを行っており、引き続きこれらを進める際に、費用を使用する予定である。
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