2017 Fiscal Year Research-status Report
ゲーミングシミュレーションモデルを用いた公聴会参加者の意見変化計測と要因分析
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17K04330
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Research Institution | Nagoya Sangyo University |
Principal Investigator |
和泉 潤 名古屋産業大学, 現代ビジネス学部, 教授 (90110725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 健一 名古屋産業大学, 現代ビジネス学部, 教授 (00333039)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ゲーミング・シミュレーション / 意見変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は大規模実験に備え、学生を対象とした予備実験(スーパー堤防建設に伴う公聴会ゲーミング・シミュレーション)を行った(7月)。 予備実験における仮想公聴会ゲーム参加者の意見変化は、ゲーム実施前(ゲーム説明時)とゲーム実施中、ゲーム実施後(デブリーフィング時)において測定を行った。ゲーム実施前調査では、ゲーム参加者の属性と災害に対する意見を尋ね、ゲーム実施後の調査では、災害に対する意識を尋ねている。ゲーム実施中の調査では、ゲーム回毎にスーパー堤防に対する賛否と参考になった公述人の意見の有無を尋ね、ゲーム回ごとの意見変化の測定を行った。 実験の結果、仮想公聴会ゲーム参加者の意見変化パターンについて、次のことが明らかになった。第1回目の公聴会後には、反対が約60%、賛成が約40%と反対が多かった。第2回目の公聴会後には、さらに反対が80%と増加し、反対意見が大多数を占めるようになった。第3回目から反対意見は30%へと大きく減少し、第6回目まで増減はあるものの50%以下であった。しかし、第6回目で再び80%まで急激に増加すると、第7回~8回と減少はするものの、半数以上が反対であった。第9回目の公聴会終了後には、約90%が反対意見であった。第1回公聴会から第9回公聴会まで、多数の意見(今回は反対意見)が継続するのではなく、公聴会の途中で、賛否が逆転することが明らかになった。 実験後は、平成30年実施の大規模実験実施について、愛知県、名古屋市、尾張旭市等での実施可能性を検討した結果、立命館大学にて実施される地域交流イベントにおいて、実験実施を行うことを決定した。同時に、実験内容についての見直しを行い、微修正にて対応できることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は2回の実験を行うことを予定していたが、1回目の実験が計画通りに実施できたことから、2回目の実験実施を中止し、平成30年度の実験準備を前倒しして行った。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、大規模実験を立命館大学にて行うため、新たに立命館大学の研究者に研究メンバーとして参画いただき、実験準備を行う。
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Causes of Carryover |
予備実験の実施が順調であったことから、計画をしていた予備実験の回数を減らすことができたため。また、次年度使用額は、実験準備費用として使用する。
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Research Products
(1 results)