2019 Fiscal Year Annual Research Report
Analyzing the opinion change pattern of virtual public hearing participants using gaming simulation
Project/Area Number |
17K04330
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Research Institution | Nagoya Sangyo University |
Principal Investigator |
和泉 潤 名古屋産業大学, 現代ビジネス学部, 教授 (90110725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 健一 名古屋産業大学, 現代ビジネス学部, 教授 (00333039)
豊田 祐輔 立命館大学, 政策科学部, 准教授 (00706616)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ゲーミング・シミュレーション / 公聴会 / 専門家 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成31年度は、立命館大学にて学生を対象とした実験(スーパー堤防建設に伴う公聴会ゲーミング・シミュレーション)を6月に立命館大学にて実施した。実験には、約90名の学生の参加があり、平成29年度から実施している実験を継続したことで、3時点の実験データの整備を実現することができた。 平成29年度実験について分析を継続して行っている。同実験では、実験参加学生に3タイプの住民(行政信頼型,行政無関心型,行政懐疑型)の役割を演じてもらい、スーパー堤防建設に伴う公聴会ゲーミングに参加をしていただいた。なお、3つの役割ごとの参加学生数の比率は、約30%前後となっており、ほぼ均等に実験データを構成することができた。 住民属性(行政への信頼度)別に、公聴会開催回ごとに自身の意見を表明するときに参考にした専門家(学識経験者、マスコミ)意見分布データについて、関連性の分析を行った。各回数別にカイ2乗検定を行った結果、第2回、第3回、第4回、第6回、第7回,第8回の公聴会では、賛否は参考にした意見と関連があることがわかった。一方、第1回、第5回、第9回は独立であることがわかった。なお、第1回は学識経験者とジャーナリストが中立意見を提示、第5回は学識経験者とジャーナリストともスーパー堤防に賛成意見を提示、第9回は学識経験者とジャーナリストとも反対意見を提示する、公述人が同意見を提示するケースとなっている。 以上より、ゲーミング・シミュレーションを用いた公聴会参加者の意見形成と専門家の意見表明の関係性では、専門家の意見が対立する場合には、公聴会参加者の意見形成は専門家の意見と関連性があることが明らかになった。
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