2020 Fiscal Year Annual Research Report
The meaning of the experience of encountering fantasy figures in early childhood
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17K04351
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
富田 昌平 三重大学, 教育学部, 教授 (80342319)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 空想上の存在 / 想像的探険遊び / ファンタジー / 想像 / 魔術的思考 / 行事 / 幼児教育 / 保育 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年にあたる2020年度は,以下の3点の成果を得た。 第1に,前年度までに実施した実験・調査の成果を5本の論文にまとめ,うち1本は査読付きの学会誌,もう1本は査読付きの研究機関誌に採択され掲載された。 第2に,想像的探検遊びの実践と意味について,広く全国の保育関係者に伝えるために,保育系の商業雑誌で特集を組み(「特集 ファンタジーと保育:想像的探険遊びのすすめ」),わかりやすく紹介した。また,学会のシンポジウム等で広く発信した。 第3に,4年間の研究成果について,(1)保育における空想上の存在との出会い体験の現状,(2)想像的探険遊びの実践と研究,(3)サンタクロースとクリスマス行事の実践と研究,(4)鬼・お化けと節分行事の実践と研究,という4部13章から構成される報告書(全258頁)にまとめることができた。 総じて,幼児期における空想上の存在との出会い体験は,想像的探険遊びやクリスマス行事,節分行事などを中心に,保育現場において広く行われており,それらは子どもの現在の生活や遊びの充実に寄与するだけでなく,時に安心感や居場所を与え,子どもの想像力や言語・コミュニケーション,仲間関係など,認知的,感情的,社会的側面の発達に広く貢献する可能性を持つことが確認された。また,保育現場では,サンタクロースや節分の鬼などの空想上の存在があたかもそれそのものであるかのような本物志向で子どもの前に登場することがよくあるが,その発達的な意義や実践上の様々な工夫や配慮についても十分な知見を得ることができた。
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Research Products
(10 results)