2018 Fiscal Year Research-status Report
Rを用いた心理統計教育に活かすWeb教材作成とその効果の検証
Project/Area Number |
17K04356
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山田 剛史 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (10334252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉澤 武俊 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (30361603)
寺尾 敦 青山学院大学, 社会情報学部, 教授 (40374714)
村井 潤一郎 文京学院大学, 人間学部, 教授 (50337622)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 心理統計教育 / Web教材 / R / 教育効果の検証 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,心理統計の授業を担当している教員(主に授業でRを活用している教員)と学生の双方に有益な教材を開発し,その教育効果の検証を行うことである。具体的には,1. 心理統計の授業においてRを活用した事例・教材・Tipsの整理,2. Rに関するWebベースの自習用教材の開発,3. 開発した教材の教育効果の検証,を行う。とりわけ,これまで本研究組織が行ってきた研究と継続性を持つ,2が主たる研究となる。 平成30年度は,前年度実施した自習用教材のためのサンプル問題開発を踏まえて,Rに関するWeb教材試作版(バージョン0)の開発を行った。さらに,試作版の改良版(バージョン1)を開発した。 本研究におけるWeb教材は,Moodleをベースにしており,Moodleの小テストモジュールと連携ができる「R Codeプラグイン」を開発した。学習者はMoodle上でRコードを入力しながら,Rと心理統計について学習することができる。教員は,Moodleの機能により,テスト問題の追加,テストの採点等を行うことができる。心理統計を学んだ経験のある学生・教員を対象にWeb教材を使って学習してもらう,効果検証のための実験を実施した。研究対象者には,教材に対する評価,及び,心理統計とRに対するイメージについてWeb教材による学習の前後に質問紙調査を行った。その結果,Web教材への肯定的な評価と,Rに対するイメージの向上がみられ,Web教材について一定の学習効果が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度は,Rに関するWeb教材の試作品(バージョン0)と,その改良版(バージョン1)を開発することができた。さらに,18名と小サンプルではあるが,教材の効果検証実験を実施し,データを収集することができた。このことから,本研究は順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度は,3カ年の研究期間の最終年度にあたる。Rに関するWeb教材の開発をさらに進め,コンテンツを充実させる。Web教材について,現時点では「心理統計」色がやや弱いので,その点を強化し,質量ともに充実したものとする。新たにサンプルを増やした効果検証実験を行い,Web教材の完成度を高める。これらの取り組みにより,心理統計関連科目を担当する大学教員に資するサービスの提供を目指す。
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Causes of Carryover |
Webサーバーの開発を外注したため,平成31年度についても,サーバー保守のための費用が必要となる。このため,平成30年度の予算の一部を計画的に残し,翌年度へと繰り越すことにした。
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Research Products
(7 results)