2022 Fiscal Year Research-status Report
共創的越境を可能にする学校インターンシップの実施体制モデルの構築
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17K04359
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
森下 覚 大分大学, 教育学部, 准教授 (60595320)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 学校インターンシップ / 共創的越境 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在,団塊世代の教職員の大量退職に伴い,教員志望の学生に対して,教員として必要な資質能力を確実に身につけさせることが喫緊の課題として存在しており,その課題を解消する取り組みとして学校現場における体験活動「学校インターンシップ」の充実が求められている。本研究は,共創的越境(異なる立場・視点を持つ人達が,互いの異質性を尊重し,積極的に相互交流を行う交流のあり方)を可能にする学校インターンシップの実施体制モデルの構築を目的としている。本研究は3つに分かれている。研究1は,全国の教員養成大学・学部の学校インターンシップの実施体制と課題の調査研究である。研究2は,共創的越境を可能にする学校インターンシップの実施体制モデルの構築に関する研究である。研究3は,共創的越境を可能にする学校インターンシップの実施体制モデルの効果検証である。 令和4年度は,A大学とA市教育委員会の協力のもと,共創的越境を可能にする学校インターンシップの実施体制モデルの効果検証をおこなった。その結果,共創的越境を可能にする学校インターンシップの実施体制は,参加学生,学校園の教員,大学と教育委員会の担当者が互いのニーズと成果を認識・尊重した上で交流することを可能にし,学校インターンシップの互恵性を構築することにつながることが明らかになった。また,この互恵性は,「参加学生と学校園との間の互恵性」と「大学と教育委員会の間の互恵性」という2つの側面から評価されうることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍で停滞していた学校インターンシップの参与観察・文書研究・インタビューが,A市教育委員会の協力の下,実施できるようになったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,参与観察・文書研究・インタビューなどの継続的な調査に得られたデータをまとめ,共創的越境を可能にする学校インターンシップのあり方をまとめる。
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Causes of Carryover |
当初予定されていた調査が,新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴い実施できず,それに伴い,得られた成果をまとめるための人件費,発表するための旅費,成果報告書をまとめるための経費を使用できなかったため。未使用額は次年度に繰り越し,調査に必要な経費,得られた成果をまとめるための人件費,学会発表に必要な旅費などに使用する予定である。
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