2018 Fiscal Year Research-status Report
他者軽視傾向が成人期初期の職場適応に及ぼす補償的効果の検証
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17K04380
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
小平 英志 日本福祉大学, 子ども発達学部, 准教授 (00442228)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 他者軽視 / 仮想的有能感 / 青年期 / 成人期 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの仮想的有能感研究では、青年期の他者軽視傾向が、様々な生活領域での不適応状態と関連することが示されてきた。しかしながら近年では、自尊感情が低下する場面で他者軽視が補償的に機能する可能性について明らかにされつつある。本課題の目的は、近年、職場うつ、早期離職、自死などの様々な形で問題が顕在化してきた職場適応期に焦点を当て、職場適応においても他者軽視の補償的効果が見られるのかどうかを検証することであった。 2年目にあたる2018年度は、前課題から蓄積中の4時点のデータに加え、就職1年目の追跡調査を実施することを計画していた。Time4までの調査と異なり、社会人を対象とした郵送調査となるため、郵送手続き等、早い段階で準備を整えていく必要性に留意し、計画を進めた。 予定通り、2018年7月から8月にかけて、Time5の調査を実施することができた。対象者は、Time 4 に参加した対象者のうち、卒業時に同意が得られた個人であった。郵送した調査用紙には、他者軽視尺度、自尊感情尺度、現在の職場に関する質問項目(就業の有無、就業期間、職種、年収)、職業満足度とメンタルヘルスに関する指標、社会的被受容感尺度が含められていた。114名から回答・返送があり(回収率54.0%)、現在は解析を進めているところである。回収率については計画段階から重要な課題としていたが、①住所変更の書面の作成と同封、②適切な謝礼、③未返送の対象者に対するリマインドはがきの郵送等によって、ある程度の回収率を達成することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、Time5の調査を無事に終えることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度中に予定しているTime6調査の実施のため、滞りなく準備を進める。また、解析を進めて成果の公表を行っていく。
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Causes of Carryover |
予定していた海外での学会発表が校務の都合等で実施できなかったことによる。繰越分は2020年度に予定している学会発表の費用等に執行する予定である。
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