2017 Fiscal Year Research-status Report
コミュニティ形成による高齢期のライフデザインの発達支援の検討
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17K04381
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
日下 菜穂子 同志社女子大学, 現代社会学部, 教授 (70309384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土田 宣明 立命館大学, 総合心理学部, 教授 (40217328)
武藤 崇 同志社大学, 心理学部, 教授 (50340477)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 社会参加意欲 / 孤立 / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者の意欲と社会との関わりを「身体・心理・社会モデル(bio-psycho-social model)」から包括的にアセスメントするための質問項目作成のため,市民活動参加中の高齢者40名,活動を離脱した5人のグループインタビューを実施した。対象者は65歳から87歳までの自立した高齢者であり,社会参加活動種別,活動参加期間,参加動機,継続意思等の社会参加活動について,半構造的に意見収集を行った。 グループインタビューの結果を基に,社会参加意向,継続,離脱に関する調査項目を設定し,調査項目の妥当性・信頼性の検証を行った。結果の分析から,十分な妥当性を得ることができなかったため,再度グループインタビューを計画し,参加者を勧奨した。プログラムの改良に関しては,社会参加意欲の高い高齢者に対して,生きがい創造のプログラムによる介入を行い,「心理・社会的支援(psychological and social treatment)」の具体策の検討を開始した。高齢者に体するグループインタビューの手法と結果の一部は,高齢者の価値の明確化と行動活性化の技法 日本老年行動科学会第20回大会(筑波大学東京キャンパス)において報告した。効果を検証してプログラム改良の指標を得た。 今回のグループインタビューによる事前調査では質問紙調査によるデータ収集に必要となる項目の妥当性の把握が不十分であり,高齢者を対象とした調査を実施することができなかった。今後は,早急に質問項目を改良し,必要なデータが得られるよう対応していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
グループインタビューより抽出した質問項目の妥当性を示す十分な値が得られず,当初予定していた社会参加に関連する要因の評価に関する調査の一部を行うことができていないことが主な原因である。また,調査に協力を求める地域在住高齢者との協力体制の整備に時間を要したこともも一因と考えられるが,この点については改善しつつあり,今後の進捗状況も大きく改善するものと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
進捗状況はやや遅れてはいるものの,本研究では基礎検討が重要であるため,早急に調査項目を改良し,実施計画書に記載した通りに高齢者対象の調査および介入プログラムの実施・改良を進めていく予定である.なお進捗状況によっては,ハイリスク群を対象とした検証は行わなず,その代わりとして社会参加予備軍に含まれる高齢者からなるグループ介入プログラムの実施による検証を行うことを想定している。
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Causes of Carryover |
調査実施を次年度に繰り延べたことから,次年度に一部予算を繰り越し調査を実施する。
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Research Products
(2 results)